海と空、風と雷
週末、好物のYOKOHAMAの潮風を求めて
昼下がりから海に。
昼間からカンカン照りつける太陽は、
地球上の生物すべてをバーベキューするが如く
銀河系の王者としての威厳を地上にふりまく。
早朝からトロールしたのであろう、
昼下がり、マリーナに着岸した男達の船には、
100キロ級のカジキマグロが。
巨大な男たちの勲章を一目見ようと
船の周りには、ギャラリーが集う。
そして俺たちも、潮風に会うために船へと向かう。
海はおとなしく、風もやさしい。
ウッドデッキに美しく列を成すクルーザーたち。
そこでは、青い空とクルーザーだけが、俺たちの視界を占拠する。
クルージングから帰船後しばらくして、
突然空は黒く、そしてゴオゴオと雷神が喚きだす。
つい先ほどの太陽からは想像のつかない展開。
どうやらガイアの機嫌を損ねたようだ。
たちまち空は、地上と太陽との接点を奪い
あっというまに彼は空中を、仄暗いオブラートで包む。
俺たちは急いでクラブハウスに逃げ込む。
その後、予想通りガイアは泣き出した。
地上に大粒の涙が次々と零れ落ちる。
ここ一年の災いを、一気に嘆くかのように。
そして一日は終わり、
空はまた静寂さを取り戻す。
生を全身で感じた一日だった。


