「え~!作った事ないし!」
「18歳に高級チョコレートは必要ないですよ。
絶対、手作りの方がウケますって!」
そっかぁ…。
いや、でも、手作りはねぇ…。
キャラじゃないし…。
「だって、チョコレートの作り方わかんないし…」
彼女は携帯を取り出し、
その場で簡単なチョコレートの作り方を調べてくれた。
「メールで送っておきますから、絶対、手作りにして下さいね!!」
念押しされた。
「大体、理緒さんはあんなに料理出来るのに、なんでお菓子作りは苦手なんですか?」
「分量とか計るの面倒くさいじゃん…。
で、いつも適当にやって、微妙なものが出来るの」
「お菓子って、キッチリやらないとダメですからね…」
「だよね~、まぁ頑張ってみるわ」
“サクサクチョコレート”
私は携帯の画面を見て、溜め息をついた。
板チョコ2枚、パン粉。
材料おわり。
“コレだけ?本当に??”
全部揃えても、1000円もかからない…。
作り方を見ると驚くほど簡単だ。
“えっと…、クッキングシートを敷いて、チョコレートをレンジで溶かし…”
手順を追って、作った。
…が、
……。
失敗!