新幹線モーニング。
今日は大阪の朗読サロンの日。
『太平は死ななければ得られぬ』
と、漱石さんは仰る。
確かにそうかも、とも
そんな事はないだろう、とも思うなぁ。
帰りに母を訪ねる。
丁度、施設内のケアマネさんが部屋に来ていらした。
昨夜のこと。
母から電話で、
「明日はデイサービスを休んで受診するようにヘルパーさんにお願いした」
と連絡が入った。
え?? 何があった??と、母の部屋に駆けつけた。
少しづつ現れていた幻視の症状が、ここ数日で一気に悪化したらしい。
以前は、見えてはいるけれど、それは幻のものだという意識があった。
それが間違いなく存在するものに思えるようになったみたい。
ただ、受診と言っても診療科の診察はない日だから
日を改めて予約をすると言っても納得しない。
ヘルパーさんや看護師さんの助けで、朝になったら主治医に尋ねようということに。
今朝、看護師さんから
「今日は主治医から紹介状を出して貰って来週の受診を予約した」と話したら
母も「なら、今日はデイサービスに行くわ」と出掛けたと報告を頂いてた。
で、デイサービスから帰って少し経った頃に私が顔を出した訳だけれど
どうやらケアマネさんに、デイサービスから戻ったら部屋に知らない人がいる、と
母が一生懸命に訴えているところだった。
昨夜はあの辺りに居たから写真を撮った、とスマホを取り出して見せもする。
鍵をかけていたのに、どうやって入ってきたのか。
急に消えて何処へ行ったのか。
と話す母に応対してるケアマネさんは、決して否定しない。
「一緒に探そうか?」とか、「それは謎だねぇ」とか、
ああ、これがプロの対応なのねと無茶苦茶勉強になった。
レビーかなぁ。
ケアマネさんもそうだと思います、って私に言って部屋を後にした。
レビー小体型認知症。
幻視だけでなく、認知らしい言動はわずかながら感じでいたからなぁ。
この世の太平を母が感じられる時間を、なるべく作ろうと思います。