2ヶ月くらい前に連れて行った母が気に入ったお宿にリピート宿泊。
今回は従姉も一緒のオンナ3人旅。
顔を合わせる機会が多い従姉なので、気兼ねなくお風呂やら食事やらを共に楽しんだ。
肩が凝ってる母がマッサージを頼んだら、本業は福祉関係という方が来てくれた。
高齢者の扱いに慣れているだけあって、次回は指名していいですか?と母はすっかり骨抜きに。
そんな中、翌日は『お練り』があると知る。
コロナのせいで4年間お休みをしていた、金比羅歌舞伎が行なわれる金丸座はすぐそば。
明日から5年ぶりの興行がスタートします。
前日には出演する歌舞伎役者の皆さんが人力車にのって、街を練り歩くのが恒例。
コロナ以前には、春の風物詩として『お練り』の映像をローカルニュースで見ていたもの。
あらまぁ!そんなタイミングなら是非観たいと、母は言います。
言うだろう、と思ってたよ。
チェックアウトしてからお練りのスタートまで、ひたすら待って、待って…
やっと時間が近付いてスタート地点の参道下に来てみたら、いつの間にか人だかりが大変なことに。
こんなに沢山の人が居たなんて信じられない。
わさわさと集まってくる人、人、人。
通り過ぎる車は県外プレートばかり。
そして、スタート時刻の5分前に花火の音が響きます。
程なく、やって来た、来た!
幸四郎さんが先頭なのね。
少し後には染五郎さんもいた!
目力がすごい。
あっという間に列が過ぎると、沿道に並んでいた人たちが動き出す。
ぐるっと練り歩いてくる御一行をゴール近くの商店街で迎えるための移動。
この商店街は道幅があまりなく、更に地元の踊り連も参加するとの事なので
車椅子の母を連れては厳しいかな、と…ホテルをチェックアウトする時に聞いた穴場へ。
流石に穴場。
車椅子から手を振った母が言うには、
「3人の役者さんが気付いて手を振り返してくれた」そう。
自分の足で動けた頃は、何度か一緒に歌舞伎を観に行っていた母。
金丸座での公演は、母には会場のハードルが高く私にはスケジュールが合わずで
まるで諦めていたけれど、思いがけず出会えた『お練り』の役者さんたち。
「もう生涯最後だわ」と母は言いますが、様子が分かったので来年もトライしてみる?
と誘ってみようかなぁと考えながら家路に。
待ち時間は長かったけれど、達成感のある湯治旅でありました。