郵便局に行った。
局舎前の3台分の駐車スペースのうち一つが空いてる。
ラッキー!!とバックで駐車し始めた時、シニアカーが居るのに気付いた。
私が駐車しようとしている奥、駐車スペースと建物の間にいる。
邪魔になるかな、と思い車止めより少しだけ手前で停めることに。
エンジンを止めてドアを開けようとしたら車に衝撃を感じた。
何だろー、と車外に出たら…
シニアカーが私の車に追突してんじゃん。
たまたま通りがかった女性が「大丈夫ですか?」とシニアカーに乗った老婦人に声を掛けてる。
私も「お怪我はないですか?」と近寄って、
声を掛けてくれた女性と一緒にシニアカーを引っ張って車から離した。
シニアカーからぴーぴーと音がしてるんだけど、
「私、あんまり乗らないからどうしたら良いのか分からない。」と老婦人。
そして「私、幾ら払えば良いの?」と尋ねられた。
車に少し傷はあるけど、それより車体の継ぎ目が少し浮いてる。
手で叩いてみたらいくらか戻ったけど、まだほんの少しガタついたまんま。
いやぁ、幾らって言われても…と言ってたら、女性が「とりあえず警察に連絡したら?」と。
事故証明がないと保険が使えないでしょ、と言われたけど、シニアカーも保険に入ってんのかな?
『はい、110番です。事故ですか事件ですか?』の問いかけに
「あのー、こんなんでお電話して良いのかどうかなんですが」。
結局『警察官が行きます。』と言われて15分くらい老婦人と二人で待つことに。
その間に話して分かったことは、
一人暮らしの90歳
足が不自由で外出はシニアカー
ご主人は他界、子供は居ない
近くに一人で住む妹さんが料理を届けてくれる毎日
耳が遠くてよく聴こえていない
だから携帯電話もあるけど持ってきてない
又、「幾ら払えば良いの?」と聞かれたけど修理に出すレベルかなぁ、
母と同じ90歳だし、もう何も言わずに別れようかなぁ
と考えているうちにパトカー到着。
若い男女の警察官が来てくれた。
そうしたら、ここから次第に老婦人の言うことが変わってきたのよー。
私はぶつかってないわよ。
音もしなかったし、ほらずっとここに居たけど車に当たっていないでしょ。
老婦人、いや…ばあさん、
車止めにシニアカーのタイヤ痕がくっきり付いてるよ。
車の傷はホントに小さいけど、
お巡りさんが照らし合わせて「これですね」とシニアカーの方の傷を指摘したら
「これはうちの植木鉢に当たった時の傷よ」だとー。
「このばあさん、言うことがどんどん変わってきてるわ」と思わず呟いたら
女性警察官が「大丈夫です、そこはちゃんと分かってます」と言ってくれた。
でも結局、事故があった事は署に書類で残すけれど後のことは当事者で、って予想通りの展開。
「この継ぎ目のガタつき、直すべきですかねぇ?」と警察官に尋ねたけど
「見た目は大丈夫だけど中の事までは分からないですよねぇ」って、そりゃそうだ。
住所や電話番号は聞いたけど、一人暮らしの90歳にどう接していけば良いの??
明日になったら、郵便局に行った事さえ忘れても不思議じゃないお歳。
食事の世話をしてる、っていう妹さんに言うべきか。
でもその方も80代の一人暮らし。
無茶苦茶労力がかかりそう。
怪我がなかったのは幸いだけど面倒な事だわ…。
