父に手がかかるようになってから、あまり目立たないけれども確実に母も出来ない事が増えてきた。
気付いてはいたけれど、まだまだ大丈夫と勝手に思ってました。
母は長いこと珠算教室をしていて、私も幼い頃からずっと習っていました。
いつ始めたかも思い出せないくらいで、その割に成績は良くないまま中学校に進むままやりました。
母の“先生ぶり”は大変厳しく、それは教室だけでなくプライベートでもなかなか口うるさく色々指導されました。
算盤をやってるだけあり頭の回転も早く、打てば響くタイプの人。
反対に父は所謂天然で、年齢的に呆けが始まった頃がいつなのか境目が分からないくらいの人。
だからか父が多少頓珍漢な事をしたり、言ったりしても余り驚かなかったけれど
母が同じ様な状況になると何だかとてもショックで、ついつい叱りつける口調になってしまう。
『何度も言ったけど』
『覚えてないの?』
『意味が分からない』 などなど。
そして帰宅してから、もっと優しく言えば良かったと後悔する。
昨日は
『ちょっとオカシクなってるんじゃない?』って言ってしまいました。
母は
『うん、自分でもそう思う。よく分からないことが増えた。』と言いました。
あー、又やってしまった。
それでも『帰るね』と言うと、『今日も有難う』と返事しました。
今日こそは、明日こそは、優しい言葉で会話しようと思いながら日々が過ぎていく。
今日は夕方ふらりと実家に寄ると、そこはやはり親子で何も変わりなく『あら、来たの?』って。
私も特に何も言わず、晩ご飯を作って一緒に食べて来ました。
よし、今日は何とか強い口調で話す事はなかったぞ。
またまだ修行が足らないのだなぁ。