毎年、年末に出版される森博嗣エッセィ集の4冊目
ちなみに過去のものは

1冊目「つぶやきのクリーム
2冊目「つぼやきのテリーヌ
3冊目「つぼねのカトリーヌ


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森先生のエッセイ集っておもしろいです。

小説の中では、キャラクターである犀川先生や保呂草さんを通して
森博嗣先生の思考に触れることができます。
でも、それはあくまで小説の世界観を背景に語られる場合が多いです。
そこからはみ出すような記述はありません。

このクリームシリーズは物語を読まなくていいので森先生の「思ったこと」を
ずっと続けて読んでいられるという贅沢感があります。

それに、私たちの日常的なニュースや話題がテーマになる場合も多いので、
身近に起こっている事に対する、森先生の見解を知ることができてファンには
たまらないシリーズなのではないかと思います。

私は毎年これが出版されるのが楽しみです。3冊で終わると思っていたので
4冊目が出るということは5冊目も期待できますね、、!



【 おきにいり 】

9) 妬みやひがみは、人を見下した言葉で口から出る。
感謝というのは、一時的に相手を持ち上げる気持ちだ。水が高いところから低いところへ流れるように、自分を低く位置づけると、あらゆるものが自分の方へ流れてくる。教えてもらえるし、助けてもらえるし、心配してもらえるし、あるときは愛されることもあるだろう。この「相手を上に見る視線」が、感謝というものである。


55)道筋を示せば突き進むことはせきるが、道を探せない。
プラモデルのように説明書があって、パーツが全部そろっている物を作るときには、説明書に不備があれば腹が立ち、パーツが足りなければ頭に来る。でも、もし一から自分で作るときには、どんな困難に出会っても楽しいものだ。誰かが自分に苦労をさせているわけではない。自分で買って出た苦労は、もう「苦」ではない。


59)似て非なるものは、非なるがゆえに似せたものである。
庭に生えている植物だけでも、非常に似ているものがある。しかし、明らかに別なのだ。たとえば、抜いてみると根の形がまるで違う、花が咲くと違いが明らかになる、などである。(中略)人格については、魅力のある人物に似せよう、とする。いずれも、まずは外見を似せる。つまりファッション。次は、言動である。ただし、ひょいと摘まれると、根が違う。花が咲くと違いは隠せない、とういうことになってしまう。



時間があればまた追記します**



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