料理教室&BistrotRIANTのメールマガジンです。
料理人・川名克典の料理セミナーでは伝えきれない
技術の裏に隠されているものを書いています。


それは、料理と人生をおいしくする秘密そのもの・・・。



  うぅぅぅぅ・・・。寒い。
  二十度ってこんなに寒いんだ。
  確かにサウナの横にある水風呂が二十度だから寒いはずだ。
  これでは、風邪をひく人は後を絶たないだろう。


  子供たちは、そう言っても素足だしTシャツだ。
  若さは確かに熱さだけれど、一番最初に風邪をひくのは・・・。

  きっと奴だ。


  僕みたいな臆病者は、この冬も風邪をひかない。
  そう、意志が強いのでも固いのでもない。
  臆病なのだ。

  臆病はどうも悪いイメージしかないけれど、そんなことはない。

  臆病だからこそ生き残る。
  臆病だから病気にならない。


  確かゴルゴ13もそうだった。
  そう言えば、今も生きて相変わらずスパイナーをやっているの
  だろうか?
  BOOKOFFに行ってみよう。



  ここ数年BOOKOFFに通わなくなっている。
  立ち読みする時間が無いから・・・。
  本を探す時間がもったいないから・・・。

  背表紙で引き寄せられた本を買うのではなく、もう決まった本、
  解りきった本を買うのだからネットで検索するのが早い。


  BOOKOFFなら百五円でもAmazonなら一円だし・・・。
  勿論送料が二百五十円かかってしまうから実質はちょっと高い。

  でも、探して迷っている時間をその値段に置き換えたなら・・・。

  それにちょっと人気があれば百円コーナーにはない。
  勢い、ネットでクリックしてしまう。

  ずいぶん前に電話してみた・・・。

  「御社の取り扱い書籍に検索機能を付けて公開して欲しい」


  BOOKOFF店内の本が検索出来たなら僕はきっと利用する。
  でも、数がありすぎで出来ないらしい。


  Amazonも楽天もYahoo!もTSUTAYAも・・・・。
  目黒区の図書館だってやっている。
  何故やらないんだろう?
 


  企業にやって欲しいことを言うと、結構やってくれたりする。
  勿論、僕の一言でやってくれたとは思っちゃいない。
  他にもそう言う希望が多かったんだろうと思う。


  でも、実現したときはしてやったりと思い、その会社を好きに
  なり、その会社の製品を使おうと考えるし実際その通りだ。


  一番近いところではウイルスバスターというワクチンソフト。
  この製品は三台まで追加料金無しでインストールできる。

  ソフトをインストールするだけなら何台でも可能だけれど・・・。
  ワクチンソフトは毎日サーバへアクセスしなくては意味が無い
  から、どっちにしろそこではじかれる。


  僕は、複数台並行して使うことが多いから相談してみた。
  そうしたらしばらくしたら三台利用可能って出来た。

  同じようにMacbookを使い始めた時・・・。

  「これからは両方持つ人がふえると思うのですが」と電話した。


  これは既に寄せられていたのだろう。
  アッという間にそう言う製品が作られた。
  僕はMac用のワクチンソフト(高い)を別途購入しなくて良く
  なった。


  今は無くなってしまったSOTECというPCメーカーがある。
  僕は三台持っている。
  多くの人は安売りメーカーだと思っているけれど、日本で一番
  最初に国産ノートPC(DOS/V)を作った賢いメーカーだ。


  十五年前は高かった。
     
  当時サポートに電話するとマイナーなメーカーだったからか(笑)
  すぐにつながり、懇切丁寧に色々教えてくれた。

  僕はこのサポートで結構知識を得た。
  メモリの増設、ハードディスクの換装。

  大手メーカーは「修理依頼に出して下さい」と言って教えてく
  れなかった。(当然だろうけれど)
  でも、馬鹿高い見積もりは丁寧に教えてくれた。


  で、そのSOTECに白いMacbook(当時はiBookって言ったかも)
  みたいなPCを作って欲しいと電話したことがある。
  それ以前に、青くて透明なiMacに似たPCを作ったからだ。


  これが大ヒットして、そして安売りメーカーへと舵を切って
  しまったのだけれど・・・。



  そしたら翌年ほんとうに製品化された。
  五年前かな・・・。


  僕はビックカメラの店頭で見つけたとき、即買ってしまった。
  値段もそっくりだった。確か十三万円。
  今でこそ高く感じるけれど、当時は巧い値段だと思った。

  何故って大手が売れずに値下げしたときの値段がそこら辺だった。
  いわゆる買ってもいいなと言う値段だ。


  大手はブランド力で売れると思っていたのだろう?
  多分十万円も上乗せした定価だったような気がする。
  みんな、そんな魔法は消え失せた。


  まだ、魔法を使えるのはエルメス、ルイ・ヴィトン、シャネル、
  フェラーリ、BMW・・・。だろうか?
  ブランドに疎いから間違えているかも知れない。
  
  僕の回りにシャネルの香水を使っている人がいる。
  今、香水はネットでとても安く(七割引とか)販売している。
  だから、探してみたけれどシャネルはどの店も高い。
  安くなくても売れるのだろう。
  
  と言うか、米国発、日本発、韓国発の様な製品と違ってむやみ
  やたらと売上を伸ばす気がサラサラ無いのではないだろうか?

  価値観が違う。


  いわゆる最初から総て限定生産している。

  これだけ売れれば良いです。
  われわれの目標は百万本、一千万本とか言うものじゃないです。


  そんな声が聞こえる気がする。


  もしそうだとしたら・・・。
  僕の心にあるものもそれに近いのかも知れない。


  僕の場合は、ブランドなんてレベルでは到底無いけれど・・・。
  料理という超アナログで、一つ一つ作り上げなければならない
  モノを前にして、物理的に出来ないのだ。


  勿論やっている店はある。


  三ツ星レストランは、一皿の料理を三人がかりで盛り付ける。
  三分の一のスピードで出せるけれど、三倍の値段になる。(笑)


  ファミレスは、セントラルキッチンで作って置いて仕上げだけ
  各店でやって盛り付ける。
  ずいぶん旨くなったけれど、何となく淋しい気持ちを感じる、
  その料理に愛を感じない人は多い。 

   
  そして、何処のお店も売上を上げるためにあの手この手を打つ。

  折り込みチラシ、店頭配布、無料ペーパー、駅前ティッシュ・・。
  グルメガイド掲載契約、サイト構築、SEO・・・。
  雑誌編集者とのコネクション、ポイントカード、無料特典・・・。

  それこそいくらでもある。


  でも、総てそれらの費用は売上から賄わなくてはいけない。
  最初は自腹を切ったとしても自腹には限界が来るから・・・。
  そして色々と・・・。
  それこそ色々とやらなくてはいけないことが出来てくる。


  りあんを開業してから数年間色々やってみた。
  手持ち資金をどんどん使ってみた。
  気を使い身体を使ってみた・・・。


  でも、僕のようなタイプがすることは日々作る料理に気を配り
  毎月期待して来て下さる料理教室で裏切らないルセットを作る
  事の方が、如何に重要かと言うことを知った。

  

  今、料理教室は広告業者から言わせると旬なのだろう。
  仕事先のない若い料理人、ちょっと腕に自信のある・・・。
  センスの良い女性がこぞって料理教室を開き始めたから。


  そして生徒さんが集まらなければ、勢い宣伝が必要となる。

  りあんにも毎日のように教室宣伝の業者さんから電話やメール
  が来る。


  「集客にお困りではないですか?」

  甘美な言葉だ。(笑)

  僕はしばらく置いて「いえ、困ってません」とはっきり言う。
  電話先から一瞬困惑した様子がはっきりと伝わってくる。



  りあんは潰れない。
  集客に困らない。
  僕の目が黒いうちは・・・。(笑)
 
  小さいけれど、本当にささやかだけれど、フェラーリみたいに
  限定して作るから。


  限定しなければ、料理を作れないから・・・。
  限定しなけえば、ルセットを伝えられないから・・・。


  その料理は、もしかしたら「信頼」と言う名前かも知れない。
  そのルセットは、もしかしたら「期待」と言う名前かも知れない。


  そして、そこには僕の「魂」が宿っているかも知れない。
  



今日も、新しいインスピレーションを求めて・・・。
引き寄せる一日でありますように。 (^ー^)v


そして・・・

いつも 「ありがとう」

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