料理教室&BistrotRIANTのメールマガジンです。
料理人・川名克典の料理セミナーでは伝えきれない
技術の裏に隠されているものを書いています。


それは、料理と人生をおいしくする秘密そのもの・・・。



  おはようございます。
  

  東京は、乾燥した(夕べ晴れているのに雨が・・・・)
  師走らしい寒さを感じます。


  皆様の地方はいかがでしょうか?

  お読み下さっている方々は、北は北海道から、南は九州まで・・。
  西はフランス、東は??(笑)

  フランスはまだ昨日?(八時間前)です。



  ん?今日は、料理の話しでも・・・・・。

  どんな料理が好きですか?
  
  ロースト?
  煮込み料理?
  ステーキ類?
  クリーム系?
  トマト味?
  何といっても醤油でしょう!?

  
  僕が好きな料理は、たくさんあるのですが・・・・。
  
  「そば」(笑)
  それから
  「煮込み」


  煮込みなら牛ホホの赤ワイン煮も、モツ煮も、切り干し大根煮も・・。
  イモ煮も・・・。殆どなんでも好きです。


  それに、ソースを覚えるのは煮込みが一番です。(笑)

  煮込み料理で作ったソースは本当に美味しい。
  味に奥行きがあって、単純でふくよかなソースが生まれます。


  単純でと書いたのは、そのものの煮汁を使うから・・・。

  さすがに野菜になると、少し無理があるから鰹出汁を使うことも
  ありますが、肉、魚系は殆ど大丈夫です。

  
  煮込み料理の、一番のコツは・・・。
  焦らない。


  時間は指定しません。
  どの時点で出来上がるか、と言うと最高に美味しくなった時。


  煮込み料理の味の良さをグラフで表すと・・・・・。

  ゼロから右肩上がりになって、その食材に最適な火入れ加減に
  なり、休ませるか、味、濃度の微調節を行い・・・・・。
  ピークをむかえ、その後しばらくするとだんだん下がります。



  これを始めて経験したのは、高校生の頃・・・・。
  南志賀高原のペンションで居候(いそうろう)をしていた時です。


  オーナーがシチューを作っていて(何のシチューか忘れてしまった)
  夜中に出来上がって、最高に美味しかったのです・・・。


  彼も大満足。
  僕も、うまいなぁと思いました。

  スキー場の厨房は寒いですから、火を消して鍋に入れたままそこを
  去りました。


  翌朝、冷え切った厨房を暖める意味もあり・・・・。
  固まった(ゼラチン分と脂肪ともしかしたらルーで)肉汁を溶かす
  為にシチュー鍋に火を入れました。


  コトコト、良い香りが厨房に漂い始めました。

  日本でペンションをはじめる方の殆どは料理が上手です。
  もしくは調理師免許を持っているとか、レストランを経営していた
  とか・・。
  将来はレストランを持つとか・・・。


  だから香辛料とか、きっちり使うし・・・。
  香味野菜もふんだんだし・・・。


  肉だけで煮込みを作るとこの香りになりません。
  味の面から必要なだけでなく・・。
  作っている最中の空間を、天国の香りで満たしてくれます。


  朝食の準備は、比較的楽なので・・・・。
  ジャムやバターやコーヒーセットを置くだけ・・・。
  それがすんだオーナーは、煮込みの味をみました。


  「・・・・?。」
  「あれぇ・・・・。美味しくない!」
  

  あまりの大声に、びっくりして、「どれどれ」とみんな・・・。
  (とは言っても、奥さんと僕だけですが)彼の周りに集まり
  ました。


  そして、みんなで味見をしたところ・・・・。
  本当に昨日より味が落ちていました。


  オーナーはしきりにクビを傾げるばかり。
  僕はと言えば、育ち盛りですから(笑)・・・・。
  確かに昨日の様な旨さはなくても、充分に旨いじゃない。
  これでいいじゃない。って思っていたのです。


  「何で味が落ちたのだろう?」
  彼はずっと言ってました。


  当時の僕にとっては、(料理人になる等夢にも思ってなかった)
  どうでも良さそうな事でしたが、その彼の疑問が頭に残ってい
  たのです。
  
  
  それから十年後・・・。
  僕はフランス料理を勉強していました。


  ある日、「レイモン・オリヴィエ」と言うフランス料理界の重鎮
  が書いた本を読んでいて目が止まりました。
  正確な文章ではないのですが(記憶を手繰り寄せているだけ)


  「味にはピークが有り、料理人はそのピークを知り、その瞬間

  に向かって進み、速やかにサービスできるように準備する。
  そして、ピークを過ぎた味は落ちて行く。」
  

  「あっ、これだっ!」

  その時、十年前の記憶が呼び戻されました。

  そして、それまで覚えた煮込み料理、煮物料理を思い出そうと
  しました。


  道場さんのお店で作っていた煮物類。
  鯛のアラ煮や色んな魚の煮付け。


  フレンチで作っていたブイヤベース、ビーフシチュー、・・。

  そしたら、皆一歩手前で止めていることに気がつきました。
  または、その場で作りきっている。


  お客様にお出しする瞬間まで、ピークにしていないのです。
  そしてピークに達した料理は・・・・。
  速やかにお客様にサービスされるか・・・・。
  残ったのなら、賄いに回されてました。


  煮込み料理で一番大切なことは、その煮込みのピークを知って
  いると言うことなのだ。


  料理って面白いな・・・と。

  レイモン・オリヴィエの本が教えてくれました。
  それまで接した本には、こんな事は書いていなかったのです。
  ただの作り方と、注意点がマニュアル的に書かれているだけです。


  確かに料理書の需要は、マニュアルとしての需要でしょうから。

  でも、僕はその時、料理書を選ぶひとつの能力を身につけた、
  いえ、気がついた様な気がしました。


    
   「何年もの間、私は歯車のひとつとして働いてきた。


    週に四十時間から六十時間も働いて、

    それが誰のためになっているかどうかもサッパリ
    分からないって、どういう気持ちか解るかい?

    ところがあれを見てくれ」


    彼はの空にうっすらと見える青白い月を指さした。


   「人間は、何千年もの間、あそこへ行くことを夢みていた。
    その夢を、私たちが実現するんだ。

    私たちが何故こんないい仕事をするようになったか知り
    たいかね?


    秘密を教えてあげよう。


    それは、私が使命を持ったからだ。
    私にとっても、人類全体にとっても大きな意義のある
    使命だ。


    ようやく、私たちは真剣に取り組めるもの、しかも誇
    れるものを見つけたんだ。」
  
    =チャールズ・ガーフィールド=「ピーク・パフォーマー」
         

   「Ho'oponopono」をあなたに・・・・。
   →
http://www.youtube.com/watch?v=ac5SGwRPv0o



あれぇ、ふと気がつけば、雨がしとしと・・・・。

メルマガ配信予約したときには、気がつかなかった・・・・。

何が「乾燥した」だよぉ・・・。って思われていらしゃる方も。

「ごめんなさい」m(_ _)m


  
今日も、新しいインスピレーションを
迎える、そして、迎えにゆく
1日でありますように。 (^ー^)v

そして・・・

いつも 「ありがとう」


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