料理教室&BistrotRIANTのメールマガジンです。
料理人・川名克典の料理セミナーでは伝えきれない
技術の裏に隠されているものを書いています。


それは、料理と人生をおいしくする秘密そのもの・・・。



  おはようございます。


  どうしてこんなに降るのだろう?と思うほど・・・・・。
  東京は、雨です。

 

  毎週金曜日は、料理セミナーが無いので「ホッ」とします。
  逆に開講日に雨となると、あまり心中穏やかではありません。


  原則的に一月に一度だけ、お越し頂く訳ですからお天気だって
  良いほうが、いいに決まってます。
  (あっ、何度出席されても、講義の追加料金はかかりません)
  
  料理の味やセミナーでの説明の仕方などは、僕が気をつければ
  より良くなるので毎回可能な限りトライしますが・・・・・。


  お天気は・・。(笑)



  そうそう、今、五木寛之氏の「私訳 歎異抄」を読んでます。
  僕は、他力本願と自力本願をずっと間違えて解釈してたのです。


  他力本願は、自ら努力を放棄して他に頼る様。
  いけないこと。怠惰な気持ち等をイメージしてました。


  「この世において、どんなに他人が哀れで、可哀相に思われても、
   自力で思うがままにそれを、救済することなど出来ないこと
   なのだ。


   その事を思えば、自力の慈悲にたよることだけでは、
   十分ではない。
 
   だからこそ、ただひたすら念仏することに徹底することが、
   本当の慈悲の心と言うべきだろう。」
                     =五木寛之=「私訳歎異抄」



  ああ、他力とはそう言うことだったのか・・・・。


  僕は、料理を作り続けているわけですが、ある時から、
  自分の技術でどうにもならないことに気がつくのです。

  素材の力が無いと、調理技術などとるに足らない。



  この季節のいちごの甘酸っぱさ。
  菜花のコクとほろ苦い春の味。
  昆布でしめた真鯛の奥行きのある磯のかおり。


  それらは今月の料理セミナーで、皆様にご紹介し、感じて
  頂けている味のハーモニーなのですが・・・・。


  僕には、何もすることは出来ないわけです。
  何もしていない。



  いちごを作るわけでなく。
  菜花を育てるわけでなく。
  昆布や、鯛を生むわけでもなく。


  皆、それぞれの味に頼らなくてはいけないのです。

  僕が行うことは、それらが一番、美味しくなるようにお膳立てを
  すること。


  ただ、それだけです。



  僕は、完全に「他力本願」を誤解釈してました。


  僕は陶芸をしていた時期があります。
  料理人になる前ですが、土をこね、器を作り、釉薬をかけ・・
  火に入ったら、どうしようもない。

  火の神に手をあわせるしかないのです。

  他力本願とはこのことでもあったのです。


  今、菜花のエチュベ(蒸し煮)を作る時、僕はまるでこの心境に
  なるのです。


  細かいことを言うと、同じ菜花でも昨日と今日と味が違います。
  だから、今日のエチュベがどんな味になるか・・・・。
  僕に出来ることは、洗うこと、鍋に並べること、塩をふること、
  火をつけること・・・・・。そこまでです。


  後は手を合わせ、おいしくなれ、おいしくなれと・・・・。


  もしかしたら、「おいしくなれ」は、僕にとって念仏となんら
  変わることがないと言うことに気がつくのです。



  宗教家の人々にとっては、笑止千万でしょう。


  でも、料理人の僕にとって、素材が無ければ生きて行かれない。
  素材があるから、料理が作れる訳ですから。

  ある一線以上は、素材に頼りざるを得ないのです。
  


  この本のまえがきで五木氏は、こう述べてます。

  「歎異抄は、私にとっては未だに謎に満ちた存在である。
   古めかしい聖典ではなく、いきいきとした迫真の
   ドキュメントである」


  僕にも、この本はとても不思議で、魅力的な本に思われます。
  しばらく、読み続ける日が続くような気がします。
  

  素敵な本に出会うのも、先日ご紹介したスティーブ・ジョブス氏の
  スピーチ映像に出会うのも、全く意識していなく・・・・・。
  

  何故かいつの間にか、引き寄せられて来てました。
  そして、引き寄せられたものは、必ず僕の心をときめかすのです。



  そんな不思議な力がある事を・・・・・。
  そして、その意味が・・・・。


  この本を読み続ける事によって、もう少しだけ・・・・・。
  僕にでも理解できそうな気がします。


  今日も、一日「美味しくなれ」
  いや、ただ単にこう唱えよう。


  「いただきます。」
  「おいしい。」
  「ごちそうさま」・・・・・。

  

今日も、新しいインスピレーションを
迎える、そして、迎えにゆく
1日でありますように。 (^ー^)v

そして・・・

いつも 「ありがとう」


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