料理教室&BistrotRIANTのメールマガジンです。
料理人・川名克典の料理セミナーでは伝えきれない
技術の裏に隠されているものを書いています。
それは、料理と人生をおいしくする秘密そのもの・・・。
おはようございます。
先日、スフレのお話しをしました。
スフレは、ご存知の通りプーッと脹らんでます。
料理セミナーで、このスフレを行うときは、何にもまして
緊張します。
それは、「このルセットで作れば、必ず脹らみます」と
いった説明をした後なのですから。(笑)
脹らまなかったら・・・・・。
この説明は、全く嘘になります。
面目丸つぶれ、信用喪失(笑)
お菓子作りというのは、料理に比べてアクシデントが
とても少ないです。
設計図(ルセット)の通りに作っていくと、失敗することは
滅多にあるものではありません。
元もと、お菓子が専門なら、そのルセットに自信を背負わせて
そんなに緊張することは無かったのかも知れません。
ところが、僕は料理から始めた料理人で、菓子職人です。
料理というのは、アクシンデントがかなり伴います。
そんな大袈裟でなくても・・・・。
キャベツのゆで時間が、昨日と違う。
葱の固さが昨日と違う。
アスパラガスの味が昨日と違う・・・・。
お肉は比較的にばらつきが少ないようですが、野菜と果物は
殆ど違っています。
料理を作る際にある程度の技術が必要なのは勿論ですが、
どんなに技術があっても、その先のある種の緊張感が無いと、
その「昨日と違う」「前回のと違う」を発見することが
出来なくなります。
思い出していただけるとすぐにご納得されると思います。
今まで作った料理で、「あれぇ」「ダメかな」「今いちぃ」・・・。
なんて時は、緊張感が足りなかったはずです。
この緊張感をどう体現するかは、人それぞれです。
若い頃は、バリバリに構えてました。
それは、あたかも
「敵八方より来る、我八方の構え有り」
と言うように。
それは、道場六三郎氏が、厨房で常に口にされていた言葉です。
それからずいぶん年をとった僕は、風体はかなり自然に
なりました。
いつまでも20代じゃないですから、疲れちゃって(笑)
それは、何も構えずに、全ての筋肉を解きほぐし、
神経だけをとぎすませている感覚です。
ちょっとでも、「ヘン」を感じたら、その「ヘン」に
あわせた構えに変えて行くのです。
話しが横道にそれましたが、そんな習慣が身に付いているので
「このルセットで脹らむ」と実験、実証済み、且つ自分で
作ったにも関わらず、お出しするまで緊張が続きます。
料理セミナーの講師とは、それも、その場でその料理を
召し上がっていただく場合。
あたかもコンサルタントが提唱するメソッドを、
その場で自ら行い、その場でその結果を実証しお見せする。
と言う事となんら変わりないように思います。
おいしくできる(成功する)方法ですと断言してそれを、
自ら実証し続けるわけです。
僕の頭には、常に不安の影が現れます。
毎回です。13年間。
その度に、声にならない声で、意識にならない意識で
自分に尋ねます。
「どうしたらいい?」
僕は、皆さん用にプリントアウトしていない、
僕のルセットを紐解きます。
こっそりと、・・・・・・。
皆さんに見えないように・・・。(笑)
何度も紐解きました。
実は、書いてあることをもう暗記してます。(爆)
にもかかわらず、そのルセットを紐解く僕がいます。
そこには、こう書いてあります。
「自然に、静かに、優しく、淡々と、情熱的に、
そして、
絶対、絶対、絶対、絶対、絶対・・。気を抜くな。」
有名店でも、首をかしげる料理が出てきます。
大きな店になればなるほど、沢山の料理人が必要です。
料理人の中には、色々な人がいます。
技術の卓越している人。
感性のすぐれている人。
素材をよく知っている人。
しかし、お客様にお出しするその料理を、
神経を研ぎ澄まさずに作ったならば、
アッという間に転落します。
おいしいものは沢山あり、沢山出来ます。
「それを、味わっていただこう。」と願い、
気持ちを込め続ければ・・・・・。
「おいしい料理と言うのは、味や色のハーモニーを
舌で、鼻で楽しむものだ。
この世は、おいしいものであふれている。
後は、それを、味わおうという気にさえなればいい」
=キティ・リチャーズ=
今日も、新しいインスピレーションを
迎える、そして、迎えにゆく
1日でありますように。 (^ー^)v
そして・・・
いつも 「ありがとう」
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