以前、新宿や池袋に「談話室滝沢」と言う喫茶店がありました。
コーヒー一杯1,000円で、当時としては結構高かったのですが、ゆったりくつろげるので、待ち合わせや商談に、ちょくちょく利用させてもらっていました。
今はすべての店舗を閉めてしまったそうで、すこし寂しい気もします。
さて、僕は、「談話」を気軽な会話くらいの意味だと理解しています。
で、調べてみました。
デジタル大辞泉の解説
だん‐わ【談話】
[名](スル)
1 話をすること。会話。はなし。「なごやかに―する」「―室」
2 ある事柄に関して、非公式にまたは形式ばらずに意見を述べること。また、その内容。「首相の―」
どうにも違和感を覚えてしまうのが、最後の「首相のー」の部分。
総理大臣の見解発表と「談話」が、どうしても僕の中で相容れないのです。
「喧嘩腰で、丁寧に話す」と同じくらい意味が分かりません。(笑)
「村山談話」「河野談話」などは、非公式に、形式ばらずに述べられたのか?
そんな非公式なものが世論を二分したり、中国や韓国の極端な反応を引き起こしたりするんですかね?
1993年の「河野談話」を発表した河野洋平氏は、総理大臣ではなく、宮沢内閣の「官房長官」でした。
閣議決定さえされてないものなので、これを「談話」としたことに対しては、まあ一定の理解を示すことができます。
でも1995年の村山談話は、当時の内閣総理大臣、村山富市氏によるもので、閣議決定に基づき発表された正式なものです。
どこが「非公式」?「形式ばらず」?
喫茶店で、お茶しながら、「あのさぁ、日本の植民地支配ってさぁ…」
みたいな感じで話したんじゃないんだから。(笑)
これを「談話」としたのが、はたして新聞やテレビなどのメディアだったのか、政府自らがそう呼んだのか知りませんが、その言語センスの無さに唖然とします。
首相の見解発表は、“statement” ですよ。
「いやぁ、戦後50周年の終戦記念日にあたって、を発表しますが、まぁ談話なもんで、そうそう談話なんですよ、ええ、声明とかそんな大げさなものでもないので、まあまあ、そんなに真面目にならないで、さらっと聞いてくれればいいので、はい、どうもすみません・・・」
みたいな姿勢が透けて見えるというか。(笑)
「○○談話」
そこに、畏怖堂々たる姿勢や潔さは微塵もありません。
自信のなさ、歯切れの悪さ、腰の引けたイメージしか感じ取ることができません。
「小泉談話」しかり、そして安倍総理が、今夏に発表を予定している戦後70年の声明も「阿部談話」だとしています。
ま、「談話」が中国語、韓国語にどう訳されているのか、僕は知りませんし、大事なのは、談話の「内容」であることは承知しています。
ただ、その内容を表す、いわば看板である言葉が「声明」や「公式見解」でないことに大いに不満を感じます。


