A:「いいクスリがあるんだけどどう?」
B:「え?覚せい剤とかマリファナとか?いらないよ、俺は捕まりたくないし」
A:「違う違う、合法なものだよ!」
B:「あ、そう。で、それをやったらマリファナみたいに気持ち良くなるの?」
A:「いや、最初に吸った人は、むせたり咳き込んだり、人によっては気持ち悪くなる」
B:「ヤバいじゃん」
A:「大丈夫!我慢して吸っているとそのうち慣れてくるから」
B:「慣れてくるって…。体に悪くはないの?」
A:「体に悪いよ。パッケージに警告表示がある。」
B:「え?何それ」
A:「肺がんの原因の一つになります、とか、心筋梗塞、脳卒中、肺気腫の危険性を高めるとかが書いてある。あと妊婦が吸うと胎児の発達障害や早産の原因の一つになるとか、他にはその煙は周りの人の健康に悪影響を及ぼすとか、あと…」
B:「もういいよ!で、そんなに悪いものを何で吸うの?メリットは?」
A:「メリット?うーん、食後のいっぷくがおいしかったりするんだよね」
B:「でも、最初は咳き込んだりするんでしょ?そんなものがおいしいの?」
A:「大丈夫。慣れると言ったろ?これにはニコチンというものが入っていて、強い依存性があるんだよ。吸っているうちにやめられなくなるんだ。これもパッケージに書いてある」
B:「それって、マリファナより全然ヤバいじゃん!マリファナ吸ってもガンにはならないし、依存性もコーヒー程度だし。
マリファナ吸ったら捕まるのに、そんな毒みたいなものがどうして合法なの?」
A:「うーん、これの税負担率は6割もあるんだよね。全体では2兆円を超える貴重な財源なんだよ。一旦吸い始めたら、中々やめられないから、国民をニコチン中毒者にして、じゃぶじゃぶと税金が入って来る、おいしいまるもうけ商品ってわけさ」
B:「発ガン物質をお金出して買って、自分の体に取り入れるってこと?」
A:「大げさだな。でもまあ、美容にも悪いと言われてる。ニコチンが血管を収縮させるので、コラーゲンを損傷させシワ、シミの原因になるとか。
糖尿病や歯周病を悪化させたりもすると言われてるよ」
B:「6割が税金で、一度手を出したら中々やめられないガンの原因、美容の大敵になるクスリ…。悪いけど俺はいいや、遠慮しとく。だって良いことが一つもないじゃん。ちなみにそのクスリって何?」
A:「タバコって言うんだ」
僕は、9年前まで、一日2~3箱を吸うヘビー・スモーカーでしたが、ときおり咳き込んだり、たんが絡んだり、歯磨き中に気持ち悪くなったりし、このままではきっと肺がんか、喉頭がんになると思いタバコをやめました。
タバコの箱を手でクシャっと潰し、「今日から禁煙する!」と宣言しても、2時間後にはタバコの自販機に向かうという情けないことを、何度かやったことがありました。
もうそのやり方ではダメだと思い、新たにタバコをやめる方法を考案しました。
喫煙者がタバコをやめられないのは、「ニコチン中毒であること」と「タバコを吸うという行為が毎日の習慣になってしまっている」ことにあります。
まずは、60本→50本→40本→35本→のように、毎日吸うタバコの本数を少しずつ減らしていって、ニコチンの摂取量を下げることにしました。
20本→19本→18本→17本…。
そして、午前中に1本、午後1本となり、ついに一日1本にたどり着きました。
最後の3日間は、「僕はタバコの煙が嫌いだ」という自己暗示をかけました。
タバコを灰皿に置き、副流煙を嗅ぎながら、声に出して「ああ、気持ち悪い」と言い、実際にゴホン、ゴホンと咳をします。
これを何度も繰り返していると、不思議なもので、タバコの煙を嗅ぐと、条件反射のように本当に気持ち悪くなり、咳き込むようになりました。
こうやって約1ヶ月半をかけて、やめたわけですが、リバウンド全くなし。
だってタバコの煙が気持ち悪くて仕方ないんですから。
副作用としては、人の吸うタバコの煙に異常に敏感になってしまったこと。
喫煙者と飲み屋などで同席すると、たちまち気持ち悪くなり、咳き込むので退席してしまいます。
今は、喫煙者と飲みに行くことはなくなりました。
もっとも、タバコを吸っている人はどんどん減っていて、僕の周りにもほとんどいないので、これといった支障はありません。
街を歩いていて、風上からタバコの煙が漂ってくると、道を変えるか、後ずさりします。
20m離れていても、タバコの煙に気づいてしまうのです。
電車で喫煙者が隣に座ると、その人の衣服に染み付いた臭いに我慢できなくなり席を立ちます。
何という面倒くさい体になってしまったのかとも思いますが、まあタバコをやめることができたのだから、と自分を納得させています。
「お前もタバコ吸っていた分際で、しかも多いときは3箱も吸っていたくせに、何を偉そうに」という声が聞こえてきそうですが、自戒の念を込めて申し上げます。
咳がとまらない、声が出にくくなった、と病院を受診したら「肺がんだった」「喉頭がんだった」と分かり、
「しまったー。よし!今日から禁煙しよう」では遅いのです。
「うちのジイさん、一日3箱吸っていたけど100まで生きた」
「都会に住んでいて、排気ガスやら何やら悪い空気吸ってるのに比べたら、タバコなんてどうってことない」
「肺がんの原因になるとか言うが、嘘だという話もある」
こんなことを言いながら、タバコを吸い続ける人って結構いるんですよね。
発ガン物質をわざわざお金を出して買って、自分の寿命を縮めるような愚かなことは一日も早くやめましょう。
僕がタバコに費やした費用を計算したら、莫大な金額になり、真っ青になりました(^_^;)
タバコを吸うことで歯の裏や肺を真っ黒にし、お金も煙にしてしまったわけです(;_;)