年度末の閉めはおもちで | 音楽すること・生きること

音楽すること・生きること

フランスに住んでいます。結婚、出産、国を超えての度重なる引っ越しを経てフランスに在住、長男が小学校5年生の時から仕事を
再開。その1年後にジャズピアノを始めました。
音楽・その他、日々の出来事を綴っています。

 

さて、この雪見大福のようなものは何だかわかる?
そう、おもち。アイスクリームではなく常温で食べるおもちだ。
箱の模様もミニマリストっぽい。各々のお持ちの上に
ある模様も、味のあるハンコっぽいイラストで、これで、
中に何が入っているか見分ける事ができるそうだ。
 
2023年度からわたしたちの職場にやってきた
新しい同僚カップルが、
以前、食べたおもちの話をしたことがあった。
パリにLa Maison Du Mochi という店があって、中身の種類が
違ったおもちを売っていて、彼らはそれが気に入っていると言った。
 
10日くらい前に、私たちの仕事が終わる時間が近いと
いうことで、彼らが、今年度を締めくくる
仕事納めの日に、
そのLa Maison Du Mochiのお餅を持ってくるから、
一緒に食べようという言った。そうしたら、こんなに
たくさんのお餅を持ってきてくれた。8通りの味の
味見会となった。

 
この夏にはお友達で日本語を教えているフランス人がいるそうで
その人と日本語を勉強すると言っていた。
わたしも自家製のRochers cocoを焼いて持って行ったが、
二人のうちに一人は、バターと卵と、はちみつがだめだそうだ。
卵がだめだと、かなり、うちで作れるものが
限られてくる。彼らのうちの一人はベジタリアンでも、
フランスでヴェガンと言われる人ということを昨日、知った。
ヴェガンでも食べられるものはないかアンテナを張っておこう。
 
でも、なんだかフランスで日本のことに興味を持っている
人たちに会うのは幸せなことだ。
おもち、やっぱりうれしかった。
カシスの味があったり、アプリコットの味があったり、
創作された餡が入っていておもしろかった。
fleur de orenger とアーモンドが入った餡のものは、
わたしが長男を生んだ病院で隣に入院していた奥さんの
ご主人からいただいたアラブのお菓子を彷彿させたし、
黒ゴマのものは、これは中国のデザートからアイデアを
得たものだと思うよ、なんてお話ししながら味見していた。
バラ風味というのは食べる前に化粧品みたいな味がしないかと
ちょっと心配したが、そういう味では
なかった。わたしには味に癖のある
桜餅より食べやすいくらいだった。

 

 

値段が高いとは聞いていたけど、今サイトに行ってみたら

8個入りで28ユーロ、日本円で約4800円もする。

この餅一つが600円もするのか。

家で作れるかどうか研究するか。

餅ファンの同僚二人にプレゼントできるかもしれない。

 

この同僚のうち一人はクラシックピアノの先生だ。

一緒に4手連弾する約束をした。

わたしがもっと早くこどもを生んでいれば、

こどもと言ってもおかしくない年恰好の同僚だ。

漢字を覚えるのに役に立つ、10の線と点を見せてあげようと

思っている。

 

今日、生徒のお母さんからビデオ画像が届いた。

わたしには姉妹でピアノを習いに来ているお嬢さんたちがいる。

その彼女たちがピアノを弾いているビデオだった。

彼女たちは昨日は、かばんも何もなくピアノのレッスンに

手ぶらでやってきた。

申し訳なさそうに、最後の日だったので学校から

持って帰るものが多くて、直接ピアノのレッスンに来たので

楽譜とか、持ってこれなかったと言った。

わたしは、全部、親任せではなく、自分たちでピアノの

レッスンがあるからと、用意するくらいでないといけないと

注意した。

わたしは楽譜なしでねこふんじゃったを教えることにした。

二人とも、猫ふんじゃったを覚えたいと言った。

その姉妹の前にレッスンを終え、お父さんのお迎えを

待っていた小2の女の子、姉妹の一人は今年ピアノを始めた

小1の女の子、もう一人は、小学校4年生か5年生の

お姉さん、その3人に猫ふんじゃったを教えることにした。

わたしがキリのいいところまで弾いて見せ、彼女たちは

時計回りに順番を回りながら

覚えたところまで猫ふんじゃったを弾くというやり方で

覚えていった。この年齢にしてはすごい集中力で

楽しみながら50分弾いていた。この曲の持つ魅力も

あるのかもしれない。猫ふんじゃったの「じゃった」

に当たる伴奏のところを、子どもたちは自分から歌いながら

楽しげに弾いていた。フランスの夏のバカンスは長い。

『どうせ、夏休みに全部忘れてしまうんやろな。』

わたしは心の中で思った。『家に帰った瞬間には

もう思い出せないかもしれない。』とも、思っていた。

すると、今日、姉妹が猫ふんじゃったを、

一台のピアノを前に二人仲良く並んで

わたしが教えた繰り返しのテーマが始まる少し前まで、

集中して弾いている動画が送られてきた。

なんとも愛らしい動画だった。

一年間、子どもたちと過ごしくださって

ありがとうございます、良いバカンスをお過ごしくださいと

お母さんからのメッセージがあった。