ヴィクトリア3 実績解除チャレンジ連合万歳篇
(Version : 1.7.6 Kahwah DLC:無し)
こんにちは!Scoti-manです。
Victoria3の実績解除チャレンジ、2回目の挑戦となる今回は、こちら↓を選びました。
ちなみに、難易度カテゴリーは「イージー」。一番簡単な分類になっています。選んだ理由は、難易度「イージー」であることと、まだ未経験の南米大陸が主な舞台になること、でしょうか。公式の初心者オススメ国家に、同じ南米大陸のヌエバ・グラナダが上がっていますし、Victoria 3 Wikiにも、南米は初級者が挑戦する価値がある、という内容になっていたから、です。
ボリビアって名前は聞いたことあるけど、どんな国?と思う人、多いと思います。Scoti-manも知らなかったので、調べてみました。まとめるとこんなかんじです。
<社会用語:ボリビア>
南米大陸の中部よりもやや北西にある国。現在は海に面していない内陸国家。元はインカ帝国の領土だったが、スペイン征服後はスペイン植民地。その後、スペインが弱体化したウィーン体制時代に、「南米開放の父」と謳われるシモン・ボリバルによって1825年に独立。国名は、ボリバルからとってボリビアとなった。
参考 Wiki 世界史の窓
Victoria3の初期状態は以下のようになっています。↓
↑ボリビア 開始時のデータと紹介。人口はわずか1.39百万人と、これまでプレイしたベルギー、スウェーデンの半分くらい。GDPも1Mに届いておらず、識字率は17.8%。貧弱な経済状況が予想されます。
それでは、実績解除チャレンジ、スタート!
**************************************
↑ゲーム開始時点での南米大陸の状況。国の状況は、現在の南米大陸に似ているが異なるところも多い。今回選んだボリビアは、開始時点で北ペルー、南ペルー、イキチャの3国を傀儡国家として従えている。
ボリビアは一応大統領共和政を取っているのだが、権力配分は専制政治となっており、かなり独裁色の強い状態だ。ゲーム開始時の大統領はアンドレス デ・サンタ・クルス(史実人物)
<歴史人物:アンドレス・デ・サンタ・クルス>
日本語ではサンタ・クルスと表記されることが多い。アンドレス・デ・サンタ・クルスは、スペイン人の父とインカ帝国の王族の血を引く先住民の母の子で、当初はスペイン軍に従軍していたが、英雄シモン・ボリバルに敗れて降伏。その後は、シモン・ボリバルの配下として活躍。1829年にボリビア大統領となり、1836年に隣国ペルーの内戦に介入してペルー・ボリビア連合を結成した。しかし、これに脅威を感じた南のチリに宣戦布告され、1839年に敗戦して失脚。フランスへ亡命し、1865年にフランスで死去。
参考 Wiki
もちろん、軍部所属で、政府にいるのも軍部一つだけ。南米国家の多くは、軍部が強い権力を持っており、史実でも各地で軍事力を持つ各地の有力者による戦いと政治が行われていた。Victoria3では、一般的な軍部は「好戦主義」「体制派」「愛国主義」の3イデオロギーを持っているが、南米の軍部にはそれに加えてユニークイデオロギーを1つ持っている。それは「カウディーリョ主義」↓
<歴史用語:カウディーリョ>
元はスペイン語"Caudillo"で、意味は頭目とか親方と訳される俗語。ヨーロッパがナポレオン戦争、そしてウィーン体制と自由主義運動の対立が激化していたころ、南米のスペイン植民地は次々と独立していった。南米諸国独立の際に、大きな力となったのがカウディーリョと呼ばれる地主などの金持ちで、彼らは財力を使って私兵を編成し、力で国を支配していった。南米史では、1860年頃までをカウディーリョ時代と呼んでいるらしい。
参考 Wiki 世界史の窓
通常の軍部があまり関心を持たない「政府の原則」「権力の配分」「官僚制」の関心を持っている。この点、カウディーリョたちが南米大陸の政治にも深く関与していた歴史を反映しているのだろう。「警察活動」については、通常軍部が持っている「愛国主義」では、
反対:警察無し 中立:地方警察 賛成:専門的警察 強く賛成:軍事警察
となっているのだが、カウディーリョ主義は
反対:警察無し 中立:専門的な警察&軍事警察 賛成:地方警察、となっている。
さて、今回狙うチャレンジは、ペルー・ボリビア連合の結成。そのための条件は、このようになっている。
要するに、ゲーム開始時から傀儡国としている南ペルー、北ペルー、イキチャのうち最低1か国は従属国としてキープし、ボリビアの正当性を50以上にして10年間待てばOK、ということだ。さほど難しい条件ではない。Scoti-manのこれまでの2回のプレイでは、2回ともペルー・ボリビア連合が成立していたので、おそらく既定路線なのだろう。
そしてもう一つ、重要なイベントが進行中になっている。↓の「軍事独裁者時代」だ。
このイベントは、軍部が政府内に入って力を持っていることで、少しずつゲージがたまっていき、100%になると軍部の政治力+60%、軍部のPOP魅力+20%、士官の政治力+100%というバフ(ある意味デバフ)が永久に付与される、というもの。失敗した場合、軍部はカウディーリョ主義を失い、現在のバフも失っていわゆる普通の軍部になる、というものだ。強力な軍部を政府に入れてプレイしたい時は、100%達成を目指せばよいし、普通の軍部でいいのであれば、軍部を政権から外して弱らせていけばよい。どちらがいいかは、プレイヤーの好みによるだろう。
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「経済状況・・・民衆は生活苦。不足する品物・・・問題は山積みだな。。それでも、一つずつ解決策を出していかねば。・・・ヴェラスコ准将!」
ジョゼ・ミゲル・ド・ヴェラスコ陸軍准将
「は!お呼びでしょうか?」
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「建国の父であるシモン・ボリバルによって、ボリビアが独立してから11年になる。スペイン植民地時代に比べれば、マシになったとはいえ、我が国の状況は依然として厳しい。大統領である私と、軍部代表である貴公がこの国を導かなければならん。」
ジョゼ・ミゲル・ド・ヴェラスコ陸軍准将
「仰せの通りでございます。」
"ボリビアは大統領共和政となっているが、権力は「専制政治」となっており、ほぼ大統領の独裁体制である。また、南米の特徴である「軍人独裁」の例にもれず、サンタ・クルスも、ヴェラスコも「軍部」派閥の出身であり代表者なのだ。"
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「まず、民衆の生活に必要なモノが足りない。穀物、衣類、家具、すべて足りない。だから値段が高騰し、庶民の生活を圧迫している。自給できるように畑を増やし、工場を建てていくぞ。ただ、それまでは外国から輸入して、少しでも品物不足を解消するのだ。次に外交。我がボリビアは北ペルー、南ペルー、イキチャの三国を傀儡国化することに成功したが、その分、周辺国から警戒されている。このままでは、南米大陸で孤立してしまう。よって、周辺国との関係改善も進める。まずはブラジルだ。南米で最大最強国であるからな。」
ジョゼ・ミゲル・ド・ヴェラスコ陸軍准将
「すべて、仰せのままに。」
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「そして、植民地開発も進めるぞ。南米大陸の南部は、まだ未開の開拓地が残っている。ここを開発することが、ボリビアの力になるはずだ。まずは南東のグアラニーに植民しよう(↓参照)。そのためには、植民地法の制定だ。」
"こうして、独裁大統領アンドレス・デ・サンタ・クルスの指導の下、ボリビアはVictoria3の世界に飛び込んでいった。"
↑突如発生したイベント「フェリペ サラヴェリーの確保」。何の話なのかまったくわからなかったので調べてみた。英語版Wikiでは以下のようになっている。
・サラヴェリーはペルー1835年にペルー政府に対して反乱を起こした軍のボスで、後にペルーの最高権力者を自称。
・しかし、ボリビアのサンタ・クルスが軍をペルーに送り込み、サラヴェリーは敗北。捕らえられ処刑された。
参照:Wiki(英語)
Vitoria3では、サラヴェリーを史実と同様に処刑すると北ペルーのPOPの5%が急進化、国外追放だと2%が急進化する。いずれにしても、南米諸国に「サラベリーの落日」というイベントが引き起こされ、ボリビアと敵対するかどうかの選択を迫られる、とのこと。
今回は急進化が少なくなる「国外追放」を選択。
1836年3月19日、最初のチェックポイントを迎えた植民地法(植民地再定住)について、実業家代表のパブロ・アグレダが賛成を表明した。
実業家代表 パブロ・アグレダ
「大統領が進めている植民地法は、ボリビアの発展を進める大きな第一歩だ!周辺諸国に遅れを取るわけにはいかない!!」
本来、実業家は金権主義イデオロギーのために、植民地搾取のみに賛成し、他は中立なのだが、今回は代表のパブロ・アグレダが「好戦主義」のイデオロギーを持っているため、知識人も植民地再定住に賛成に回っているのだ。誰が代表で、どのようなイデオロギーを持っているかは重要事項である。
"順調な滑り出しを見せた植民地再定住法案だったが、その後は「前進」「引き延ばし」などで、成功率が上がるもののなかなか先に進めず、制定されたのは約2年半後の1838年5月1日であった。"
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「やれやれ、出足好調だったにも関わらず、2年半もかかってしまうとは。。一時は反対する農村民が急進化して革命運動を始めた時は焦ったわい。思ったよりも遅くなってしまったが、グアラニーへの植民を進めよ。」
"法案成立後、すぐにグアラニーへの植民活動が始まった。しかし、それから間もない1838年6月15日、首都・ラパスを大地震が襲う。"
"しかし、約3か月後の9月21日には、傀儡国北ペルーのカハマルカで金が発見され、採金地が1つ増えるというgood eventも発生した。"
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「地震は災難だったが、我がボリビアはまだ発展途上だから被害が少なかったのが不幸中の幸いか。金の発見は良い兆候だ。さて、植民地法も成立したところで、次の法案を進めよう。次は「専門的な警察機構」だ。」
ジョゼ・ミゲル・ド・ヴェラスコ陸軍准将
「現時点でボリビアにはしっかりとした警察機構がありませんからね。いい案だと思います。」
"というわけで、1840年6月24日、「専門的な警察機構」の法案起草がスタートした。今回はわりと順調に進捗し、約1年後の1841年8月19日に可決された。
それから1年後、今度は民間から、よりリベラルの法案制定の要求が強くなり、ついに政治運動に発展した。「文化的排斥」である。"
地主代表 マリアーノ・エンリケ・カルヴォ(史実人物)
「南米は実に多くの人種が集まってできた国である。ボリビアもその一つだ。生まれや育ってきた文化の系統の違いなど大した問題ではない。何か一つでも共通点があれば、それは尊敬すべき仲間なのだ。」
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「保守派である地主代表が「文化的排斥」を主張するとは・・・さすが、マリアーノは「改革論者」だな。いい機会だ。この勢いを利用して、「文化的排斥」を制定してしまおう。」
↑まだ1840年代なのに、驚きの成功率52%。
"政治運動の勢いは凄まじく、約1年後の1843年10月7日に「文化的排斥」は可決された。これで、ボリビアでは主要文化である「南アンデス」と何か一つでも共通するものがある文化の人々は、一切差別されないという、この時点では世界でもトップクラスの人種面での自由主義国となった。"
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「経済発展はまだまだだが、法制の面では意外と進んでおるの。これはよいことだ。よし、ゲームスタートから50もあった悪名もゼロになったところで、近隣の弱小国を切り取ろう。まずはブラジル北部を領有するグラン・パラに対してアマゾネス州を要求して宣戦布告だ。」
ジョゼ・ミゲル・ド・ヴェラスコ陸軍准将
「大統領閣下、グラン・パラは我らの要求を呑みましたぞ。アマゾネス州はボリビア領となりました。」
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「戦わないで済むならそれが一番。」
"それから時は流れて1844年5月16日、ボリビア国内では「制限選挙」の制定を求める政治運動が盛んになっていた。"
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「まだ選挙制度すらない今時点で、成功率44%とは凄い状況だ。カトリック教会、小ブルジョワまで賛成に回っているのがその理由だな。・・・私の出番に終わりを告げることになるが、これを流れに乗って「制限選挙」法案を立案しよう。」
"こうして、ボリビアは周辺諸国に先駆けて「制限選挙」制の導入に向かったのである。「カウディーリョ」とか「軍事独裁者時代」とか、そんな空気をほとんど感じさせないゲーム展開である。
そして時は流れて1844年9月1日。"
ジョゼ・ミゲル・ド・ヴェラスコ陸軍准将
「大統領閣下。悪名がゼロになりましたので、領土拡大に打って出ましょう。我が国をライバル視している南のチリはいかがでしょうか?」
"史実では、ペルー・ボリビア連合を形成したサンタ・クルスを1839年に破り、解体に追い込んだのがチリである。さらにその後、1879年の硝石戦争でボリビアの沿岸領土を奪って現在の内陸国にしており、ライバルどころか仇敵とも言える関係である。"
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「うむ、南に脅威を抱えたままでは安心して眠ることはできないな。よし、チリのサンティアゴ州を要求しよう。」
"当然、チリはボリビアの要求を拒否。かくして、1845年1月6日より、ボリビア vs チリ、因縁の対決1回戦が幕を開けたのである。"
↑1845年6月の戦況。傀儡国である南ペルー軍を加えたため、ボリビア軍が優勢だが、戦線はまだ大きく動いていない。というか、同じく傀儡の北ペルーは10大隊持っているのに、まったく動かず。
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「北ペルーめ、足元を見ているのか・・!!」
"北ペルーの態度に納得できないサンタ・クルスであったが、戦線が一たびボリビア側に傾くと、チリ軍は崩壊。10月7日にはほぼ全土を占領され、降伏を余儀なくされた。第一次ボリビア vs チリ戦は、ボリビアが圧勝。サンティアゴ州に加えて5年間の賠償金を獲得したのであった。"
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「サンティアゴはチリの元首都。まだ存続しているとはいえ、チリはもはや脅威ではない。Victoria3の世界では、見事にチリめを屈服させてやったわ!」
ジョゼ・ミゲル・ド・ヴェラスコ陸軍准将
「おめでとうございます、閣下。ところで、先日可決された「制限選挙」ですが、記念すべき第1回総選挙が行われますぞ。結果は以下のようになりました。」
↑1位は実業家グループで政治力26.8%、2位は知識人グループで政治力21.4%。大統領には知識人グループリーダーのジュスト・フィギューラとなった。
大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「え!?ワシじゃないの?大統領。それに軍部も、政党すら結成していないではないか。」
大統領ジュスト・フィギューラ
「あ、サンタ・クルス先輩。おはようございます。今日からその大統領席、私のなんで。ここまでボリビアを引っぱってくれて誠にありがとうございます。後のことは任せて、後は私、ジュスト・フィギューラに任せて引退してください。」
前大統領アンドレス・デ・サンタ・クルス
「あ、名前が「前大統領」になってる。っておい、ペルー・ボリビア連合結成まであとちょっとだってのに・・・おい、衛兵!!いや、違う追い出すのはワシではない。そこの新参者だ。離せ!っておい!・・・・・」
大統領ジュスト・フィギューラ
「最後に、因縁の相手のチリを打ち負かして花道を作ったのだから、サンタ・クルス氏の舞台はもう十分だろう。ここからは、知識人たる私の舞台だ。」
↑新政権発足から約1か月後の1846年7月2日、ボリビアは10年間、旧ペルーの3国を従属国として従え続け、安定した政権運営を続けてきた。これでペルー・ボリビア連合の結成条件は満たされ、北ペルー、南ペルー、そしてイキチャの三国を併合し、pルー・ボリビア連合という新国家が誕生することになった。
というわけで、めでたく「連合万歳!」の実績を達成!
<感想>
「イージー」カテゴリーだけあって、簡単。初級者でもあまり苦労せずにとれる。しいて言えば、3つの従属国を傀儡で維持しようとすると、反発して独立戦争を挑まれるので、自由を認めてやって保護国にしても条件は達成できる、という点が盲点になるかもしれない。
目標は達成したので、これで今回のチャレンジは完了なのだが、これで終わりではラテンアメリカ国家のプレイもまだまだ足りないので、もう少し継続してみようと思います。が、それはまた別の章で記すことに。とりあえず、今回のチャレンジはここでいったん締めます。
ー 完 ー