本当に良かったです。
チェーンソーマンと言えばテレビ版の失敗(個人的にはそんなに失敗とは思ってないけども)からの、高評価の総集編を経て映画版と波に乗っている感じです。
世間の評価は上々で興行収入も30億円間近とかなんとか。
原作通りとか言われてますが、私の評価は少し違っていて、いえ反論しようとかではなくて、もちろんアクションシーンはすごいし、原作の雰囲気をうまく膨らませた映像表現だと思います。
チェーンソーマンと言えばぶっ飛んだキャラとその世界観が大きな柱だと思います。
が、今回の「レゼ編」については、これは「悲恋の物語」だったと考えます。
原作はすでに読んでいたので物語の結末も知っていたのですが、それでもレゼの最期には観てから一日経った今でも衝撃が残っています。
登場すぐはあざとい感じが鼻につくところもあるのですが、
夜の学校に忍び込んでプールに入るシーンやこの後の祭りシーン。
映画全体からすると、ちょっとテンポを落とした場面ですが、私はこの実写映画みたいな、特にフランス映画的な描写、ひいてはテレビ版での雰囲気がとても良かったです。
最後のレゼが列車を乗らずに喫茶店へ向かうシーン。
最初にレゼが喫茶店への道と同じシーンを描きながら、最後の路地で駆け出すレゼ。そこからのマキナ登場。
デンジがどこまで本気でレゼと逃げ出すつもりだったのか。
お金を数えて、ニャーコに手を振り店内で花を抱えて待つ。
もう少し、デンジからも見えそうなところ、レゼからはデンジの座った姿はガラス越しでも見えてた距離。
その絶対に届かない距離。
レゼの出自が語られますが、レゼにとってデンジがいろいろな意味で初めてだったのでしょう、たぶん。
あの時、二人が本当に手を取って逃げていたらと思わずにはいられません。
上田麗奈さんの演技もズルいぐらいはまっていました。良かったです。
エンディングの宇多田ヒカルと3代目米津玄師の曲も悲恋の感じを醸し出しています。
チェーンソーマンの物語自体が決してハッピーエンドではなく、バッドエンドというか悲劇になっているとが魅力の一つでもあるとは思います。



