12月21日

アガメムノーンは求婚者アンピメドーンからことの次第を聞き、こう言う。

ὡς ἀγαθαὶ φρένες ἦσαν ἀμύμονι Πηνελοπείῃ, (24-194)

そのように立派な心が非の打ち所のないペーネロペイアにはあったのだ

κούρῃ Ἰκαρίου: ὡς εὖ μέμνητ᾽ Ὀδυσῆος,
ἀνδρὸς κουριδίου: τῷ οἱ κλέος οὔ ποτ᾽ ὀλεῖται (24-195,6)

イーカリオスの娘には、そのようにもオデュッセウスを思い続けていたのだから

正式の夫の(オデュッセウスのことを)。されば彼女の名声は亡びることはあるまい

ἧς ἀρετῆς, τεύξουσι δ᾽ ἐπιχθονίοισιν ἀοιδὴν
ἀθάνατοι χαρίεσσαν ἐχέφρονι Πηνελοπείῃ, (24-197,8)

その徳の(名声は)、地上の人間達に歌を作るであろう

不死の神々が美しい(歌を)、思慮あるペーネロペイアのために


それに引き替え夫殺しの我妻(クリュタイムネーストレー)は、とアガメムノーンの嘆息がきこえてきそうだ。

英雄の「名」ではなく、女性の「名」が語られているる。これも『イーリアス』には見られなかった『オデュッセイアー』の新しい価値観だ。

今日は冬至。ご近所からの頂き物のゆずで柚子湯に入る。

 柚子湯出て慈母観音のごとく立つ  五千石