11月23日
アテーネー扮するメントールが燕さながらの姿になって離れ、オデュッセウス達が四人だけになったのを見て求婚者の一人が言う。
οἱ δ᾽ οἶοι λείπονται ἐπὶ πρώτῃσι θύρῃσι. (22-250)
奴らは扉の前面に奴らだけ取り残されたぞ
そして求婚者達は槍を投げつけるが、ことごとく逸れ
τῶν ἄλλος μὲν σταθμὸν ἐϋσταθέος μεγάροιο
βεβλήκει, ἄλλος δὲ θύρην πυκινῶς ἀραρυῖαν: (22-257,8)
彼らの一人はしっかり立てられた大きな柱に
当て、又一人はぴったりはめられた扉に(当て)
ἄλλου δ᾽ ἐν τοίχῳ μελίη πέσε χαλκοβάρεια. (22-259)
更に別の一人の青銅で重い槍は壁に刺さった
更に今度はオデュッセウス達四人が反撃する。すると、
μνηστῆρες δ᾽ ἀνεχώρησαν μεγάροιο μυχόνδε: (22-270)
求婚者達は広間の奥に退いた
館の中での攻防の有様、双方の位置関係がよく分かる。オデュッセウス達は出口を抑えている。求婚者達は突破しようとするが果たせず、逆に押し込められるのだ。
『イーリアス』の戦闘はトロイアの原野、『オデュッセイアー』のそれは館の広間。ここにも両詩編の対照がある。
昨日のテレビクイズ番組で「漢字の書き順」をやっていた。これは苦手だ。色々我流の書き順で書いていることを反省させられた。そして更に、これを見ていて、書き順ではなく、新たなことを知った。「延」や「建」の部首「えんにょう」について三画だということだ。左側部分を一画だと思っていたのは間違いで二画なのだ。
調べてみたらその通り。もともと「えんにょう」は「行」の字左側の行人偏が崩されたものだということだ。成程。