7月17日


オデュッセウスは豚飼にその主人のことを尋ねる。


ὦ φίλε, τίς γάρ σε πρίατο κτεάτεσσιν ἑοῖσιν (14-115)

おお、一体誰なのです、あなたを自分の財産で買ったのは


そして、そんな資産家で、アガメムノーンのために命を落としたとあなたが言うその方は誰か、


εἰπέ μοι, αἴ κέ ποθι γνώω τοιοῦτον ἐόντα (14-118)

言ってくだされ、それほどの方ならひよっとして私が知っているやもしれぬ


ここでは「誰なのですτίς」と例の「誰か」の問を自らが発している。「ひよっとして私が知っているやもしれぬ」はとぼけていて諧謔が利いている。この場面を演じきれるのは相当の役者だろう。


先日の句会で出された句。

七月を着流しにして男来る  佐太郎

 何とも粋だ。

鍵穴の緑前方後円墳  拙作

これには、「『鍵穴の緑』だけで充分、前方後円墳はなくもがな」という評があった。うーん、これも大胆な意見だ。それでは俳句にならぬが、言われてみるとそんな気もする。