7月13日
第十三歌末尾二行はこうなっている。
τώ γ᾽ ὣς βουλεύσαντε διέτμαγεν. ἡ μὲν ἔπειτα
ἐς Λακεδαίμονα δῖαν ἔβη μετὰ παῖδ᾽ Ὀδυσῆος. (13-440,1)
二人はそのように相談し別れた。そして彼女神は
貴いラケダイモーンにいるオデュッセウスの子のところに向かった
例の「二人τώ」だ。
この詩行で第十三歌が終わり、第十四歌はこう始まっている。
「一方彼(オデュッセウス)は岸辺を離れ凸凹道を進んで行った、台地を縫って木々の茂った地を通って、アテーネーが貴い牛飼がいると教えたところへ向かって」(14-1~3)
この歌章間の跨がり具合も味わい深い。前章では二手に分かれた一方、次章では他方を叙している。そしてそうすることで、第一歌から第四歌までのテーレマコスの物語と第五歌からここまでのオデュッセウスの物語とが同一時点に並ぼうとしている。時のみならず場所も同じくして父子再会を果たすのもそう遅くはないはずだ。詩編は新たな展開を始める。