5月6日


巨人の住処を訪れるオデュッセウスは酒を携えていた。


τὸν δ᾽ ὅτε πίνοιεν μελιηδέα οἶνον ἐρυθρόν,
ἓν δέπας ἐμπλήσας ὕδατος ἀνὰ εἴκοσι μέτρα (9-208,9)

その蜜の如き赤い葡萄酒を飲むときには

一杯の盃に満たし二十メトロンの水に(注ぐ)


「盃δέπας」がどれほどの大きさか、「メトロンμέτρα」がどれほどの量か、どちらも正確には不明なので原酒がどれほどの濃さかは想像のほかないが、「二十メトロンεἴκοσι μέτρα」と具体的数字を出すところが銘酒を思わせる。


χεῦ᾽, ὀδμὴ δ᾽ ἡδεῖα ἀπὸ κρητῆρος ὀδώδει
θεσπεσίη: τότ᾽ ἂν οὔ τοι ἀποσχέσθαι φίλον ἦεν. (9-210,1)

注ぐ、すると混酒器からは甘い香りが立ちのぼる

えもいわれぬ(香りが)、とても飲まずにはいられない


「とても飲まずにはいられない」と訳したτότ᾽ ἂν οὔ τοι ἀποσχέσθαι φίλον ἦεν(その時には飲むことを控えることは全く嬉しいことではない)、酒飲みならよく分かる詩句だ。二重否定的表現(οὔない+ἀποσχέσθαι控える)が酒飲みの心情を語っている。


老母との会話。「亀戸って知っているかい」「ああ、あのスカイラークのだろう」「それはスカイタワー」「そうかい」

その話を家内にしたら「それを言うならスカイツリー。この親にして、この息子」と呆れられた。

この日録にも、よく読み返すようにはしているが、誤字脱字、勘違いや思い込みがあるかも知れない。気を付けなくては。