4月9日
オデュッセウスは次いで、この島に漂着してナウシカアーに出会い助力を請うた次第を述べる。
τὴν ἱκέτευσ᾽: ἡ δ᾽ οὔ τι νοήματος ἤμβροτεν ἐσθλοῦ, (7-292)
お嬢様に助けを求めました、お嬢様は優れた思慮にお欠けになることは全くなかったのです
その応対は
ὡς οὐκ ἂν ἔλποιο νεώτερον ἀντιάσαντα
ἐρξέμεν: αἰεὶ γάρ τε νεώτεροι ἀφραδέουσιν. (7―293,4)
若い者に出会ってしてもらえるとはとても期待できないような
なさり方、というのも若者はとかく無分別なものですから
この詩人の両詩編は、若さと老いについての考察にも富んでいる。若さの持つ華やかさと短慮、老いの持つ苦しみと思慮、それが色々な人物を通して描かれる。前者では、テーレマコスや、このナウシカアーや、『イーリアス』のアンティロコスなどがいる。後者ではネストール、ラーエルテース、『イーリアス』のプリアモス、ペーレウスだ。
若者はとかく「無分別 ἀφραδέουσιν」なものという認識に立って、娘さんはお若いに似合わず「思慮νοήματος」に全く欠けるところがなかったと賞めたわけだ。
横浜の桜は今日が満開。ということで川沿いの花見。平日というのに大変な人出。
咲き満ちる時散り初むる桜かな 拙作