4月4日


ここパイエーケスでは男も女も働き者のようだが、その技も優れている。パイエーケスの男達が船の技に巧みであることはこれまでも出てきた。それと同じように女達も、と続ける。


ἱστῶν τεχνῆσσαι: πέρι γάρ σφισι δῶκεν Ἀθήνη
ἔργα τ᾽ ἐπίστασθαι περικαλλέα καὶ φρένας ἐσθλάς. (7-110,111)

機織りに(優れていた)、というのもアテーネーが特に彼女らに与えたからだ

見事な仕事の技と秀でた智恵とを


 女の最も重要な仕事は機織りだった。

 『イーリアス』では,「男の戦場での働き」に対する「女の機織り」の構図が見られる。ヘクトールとアンドロマケーの最後の別れの場面で、戦いの行く末を心配する妻へのヘクトールのことばにはこうある。

「さあ家に帰って自分の仕事にかかりなさい、機織りなり糸巻きなり。そして侍女達に仕事に精を出すように言いなさい。戦いは男達の仕事なのだ」(6-490~492)

戦いのないパイエーケス人の世界では、男の仕事は船の技だ。


 「パール柑」到来。熊本出身の人が故郷から取り寄せて送ってくれたのだ。大きなソフトボールくらいの大きさでごつい皮に蔽われている。その分厚い外皮と薄皮を剥くと、まさしく真珠のような色艶の実が現れる。色だけではなく歯触りも、味も真珠のようだ。