2月29日


 今日は春先の雪。滑りやすく危なっかしいので、雪掻き。近所の人も手伝ってくれる。あんなに寒かったのに、1時間もすると汗だく。雪国の苦労が少し分かる。


第1歌から第4歌まで、物語はテーレマコス中心に展開してきた。ここでちょっと立ち止まって、これまでの筋をおおまかに振り返っておこう。


 第1歌 神々の会議。オデュッセウス帰国の決定。アテーネー、オデュッセウスの館訪問。求婚者達の横暴に苦しむテーレマコスを激励。
 第2歌 イタケー人の集会。テーレマコスの求婚者達への退去要求。テーレマコス、オデュッセウスの消息を求めてピュロスへ向け旅立ち。
 第3歌 ピュロスでネストールに面会。ネストール、アガメムノーンの殺戮とその息子の復讐を例にテーレマコスを激励し、メネラーオス訪問を勧める。
 第4歌 スパルタでメネラーオスに面会。メネラーオス、「海の老人」からオデュッセウスは孤島に留め置かれていると聞いたと話す。求婚者達の企みとペーネロペイアの嘆き。

こうして見てみると各歌、明確なテーマを持っている。そしてこの4歌がひとまとまりで、オデュッセウスの帰国物語全24歌の起承転結の「起」をなしていることがうかがえる。


併せて、これまでの主な登場人物を挙げてみよう。

テーレマコス

ペーネロペイア

アンティノオス 求婚者中首領格

エウリュマコス 求婚者中副首領格か

エウリュクレイア 忠実そうな媼

ネストールと息子ペイシストラトス

メネラーオスとヘレネー

その他人物ではないが、当然神々ゼウス、アテーネーもいる。


それにしても名のみ語られまだ一度も前景に出てこないオデュッセウスはどうしているのか。「海の老人」は


τὸν δ᾽ ἴδον ἐν νήσῳ θαλερὸν κατὰ δάκρυ χέοντα,
νύμφης
ἐν μεγάροισι Καλυψοῦς, ἥ μιν ἀνάγκῃ (4-556,7)

彼(オデュッセウス)をある島で私は見た、涙を一杯流しているのを

若い女神カリュプソーの館で、彼女は彼を無理矢理(引き留めていた)


と語っていた。

 かくして、続く第5歌からは孤島に留め置かれているオデュッセウス中心の物語になるはずだ。