1月1日


 今年は『オデュッセイア』を読もう。1年で全1万2千行を終えるように毎日少しずつ読み進める予定だ。元日の今日も、朝のお屠蘇が少し残ってはいるが、最初が肝心なのでサボらず読む。

 歌い起こしは「男を語れ」、その男は「術策に富み」「多くの城を攻め落とし」「放浪し」「多くの人の町を見、心を知った」という。冒頭3行でなされる簡にして要を得たオデュッセウス人物像の提示だ。

ポセイドーン神のくだりで出てくるアイティオペース人の話が面白い。この神はオデュッセウスの故国帰還を最後まで妨げている神なのだが、今アイティオペース人たちの所に大贄を受けるべく出かけている。


 Αἰθίοπας , τοὶ διχθὰ δεδαίαται , ἔσχατοι ἀνδρῶν ,
 οἱ μὲν δυσομένου Ὑπερίονος , οἱ δ᾽ ἀνιόντος (1-23,24)

 アイティオペース人達の所に。彼らは人の世の果にあって二手に分かれている

 一方は太陽の沈む方に、他方は昇る方に


 さてこのΑἰθίοπας [aithiopâs]「アイティオペース人たち」とは何を指すのか。現在のエチオピアとも関係があり、それに限定されるものではないようだ。Αἰθίοπας の語は語源的には「焼けた顔」を意味する。ということは黒人ではないか。詩人はアフリカ大陸全体を視野に入れている。ホメーロス時代の世界地図が浮かんでくる。


初詣は地下鉄で4駅ほどの八幡様。市の中心からそれほど離れていないのにここら辺は田んぼが広がっている。こぢんまりとした社だが縁起を読んでみたら国之常立の尊もまつられているという。ポセイドーンではないがこの神もここに供物を受け取りに出かけてくることもあるのだろう。


 (1月2日以降の分についても徐々にアップします)