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2024,1,3初の長編小説「星の光源~アン・マンズフィールド・サリヴァン異聞」土井章寛著 発売されました。

 

北風が冷たくなってきた三宮の街角に彼はいた。

聞けば同郷(北海道帯広市)で、ローカルな地名がいきなり飛び交い盛り上がる。

私は公務員(警察官)だったのですよ、とまず彼は切り込む。

 

フォルクスワーゲンのキャンピングカーに、現金2千万積んだままにして

淡路島の駐車場に停めておいたんですよ、そうしたら盗まれましてねえ・・

 

彼の占術は、この話から入らなければならない。なぜならば、まず胸襟を開き

お互いの立場を近くして、強い交流を流すことから、術は伝わるからだ。

 

私は山形の宮司なんです。宮司にして警察官、そして占術家にして流浪の民。

私は、その後フォルクスワーゲンはどうなったのか聞かなかった、また

占術家として、その災難をどう受け止めるのか、も、聞かなかった。

なぜ「あなたは孤独なのか?」それも聞かなかった。

 

聞くまでもあるまい、彼は流浪の民なのだ、ジプシーである以上、すべての執着から

解放されている、だから笑い話に変えることができる。

盗んでいったのは神様に決まっている、しかし罰ではない。

 

私は小説を書いています、どうなりますかねえ?と尋ねた。

彼は易を立て始めた、そして気を出した。

「あと3~4年辛抱しなさい。しかしね、あるとき、急に売れるからね、気をつけなさい」

 

彼の名は「歳 占麗」(さい せんれい)