かわりに、男性スタッフがゆっくり動いていた。
彼は、私に何一つ指図しなかった。
そして
「あっ・・どうもすみせん・・」とか
「あっ・・助かります」とか
ひとり言のように呟き。それに反射するように、周りの空気はゆったりと動いていた。
これが介護現場の「朝食時」のい基本であることは言うまでもない。
ゆったり動かなければならないし、言葉使いも、ほんわかしなければならない。
お局は、こう言っていた。
「ねえ・・いい加減にしてく入れる?なにやってんの?」
「あんたのせいで、こんなにも忙しいわ!」
「急いで、急いで、急いでよお!」
彼女は腰に手を当て、仁王のように立ち、私を威嚇して
その目つきのまま、食事をする利用者たちを、見渡していたのだ。