日々是遺言 加藤っ!二度とすんなよ | 京都 coffee bar Pine Book

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日々楽しく生きるにはコツがあります。
まずいちいち反応しない事です。
そしてオセロの4つ角を取る事です。
4つ角とは?
1 健康
2 人間関係
3 趣味
4 仕事
コレが楽しく生きるコツです





きゅー、9っ、キューっ、オバケーーーーのQっ、ぼーくはオバケのQたーろう!不二家提供オバケのQ太郎。毎週日曜19時30分からのアニメ、日本初アニメ、アトムに続く国民的アニメアイドル第2号ではなかったかな?

今もすぐに描けますボク。何度ノートに書いたか知れません、オバケのQちゃんが犬に追いかけられて必死の汗を飛ばして走るシーン。ボクはいつも思っていましたよ。どーしてQちゃんは最後は空飛んで犬から逃げるのに、最初から空飛んで逃げへんのやろ?って、最初から空飛んだらいいやんかぁ?って?今ならわかりますよそりゃ、66歳ですからね。未来ある若き少年少女を画面に釘付けさせる事くらいは。Qちゃんに惹き付け、不二家に惹き付ける事くらいは。このQちゃんのような、ワンパターン最終的緊急脱出作戦を持つボクは強いのです。この自分的勝ちのワンパターン化を会得すれば人生総勝ち致します。ワンパターン勝利の方程式をご存知?ボクはご存知です。それはね!それはあっコレね、聞きたい?どーぞ聞きに来てみてください!2024年初夏、京都市下京区烏丸五条グランドパレス1階のpinebookまで、あのーマスター!この〜むかし懐かしパチンコマンモススバルサンバー復活アイシャルリターン・ウィンナードッグ&こっかこーらを飲も〜よっの、コカ・コーラ付セットちょっとあんたぁーこのセットで1000円てぇ安過ぎひんかぁって書いてあるメニューセットありますか?私たち人生勝ちパターンを尋ねに兵庫は丹波の篠山から来ましたー。ってオーダーして下さる方、教えてあげちゃうから。はい、来てねっ。見てねっ、ボクを。はい。

と、ゆうわけでぇー。

このQちゃんのアニメ番組が終わる最終回に次のアニメの主人公パーマンがQちゃんと一緒に出て来て挨拶。来週からはパーマン始まるよー。って一緒に2人で空を飛び捲り、Qちゃんはサヨナラです。このパーマンも爆当たりのアニメ番組になります。

おい!加藤っ!今日5時間目終わったら教室残っとけや。

なんで?

まぁ、ちょっとだけ残っとけってぇ(怒りマーク)。

わかった松っちゃん。 


加藤くんを西日が指す生成の大きな教室のカーテンを背にボクは質問をし始めます。

お前な、今日の体育授業見学やんな?

うん、風邪引いてるから。

そーか、風邪か。でなっ、お前1人教室に残ってたやんか?違うか?

せやで、僕1人教室で見学してた。

加藤っ!右のポケットに手を入れてみっ今手に何がある?

なんも無い。そーか、ほな左や、左のポケットに手入れてみ?何がある?

明らかに動揺しています。目が泳いでいます。額から汗が出ています。

出してみ〜て、今手で触ったモノ? 

出てきたんです。

不二家提供パーマンチョコレート食べたら中から当たりマークが。この当たりマークが出たらハガキに貼って不二家に送ると当たり景品として超激レアアイテムのパーマンスパイペンが送られて来るのです。ボクは当たりのパーマンスパイペンを嬉しくて嬉しくて聖母学院小学校4年の秋も終わり冬が始まろうとしている教室に持っていきました。3時間目が終わりすぐに教室で体操服に着替えないと教室から少し離れている大運動場まで4時間目の始まるチャイムまでに行けません。遅刻して松本という新しい体育の教師に叱られ運動場を何周も走らされます。(この松本という体育教師、ボク大嫌い。30年後、我が娘長女このちゃんの担任になりよった時のエピソードも痺れました。怖いな〜因果のブーメランてーボクはスッキリ爽やかになりました。)

体育も終わりさてと、パンやパン!ぼくはピノキオというネーミングパンが好きでした。それと銀チョコ。当時聖母学院小学校では朝パンの名前を書いたお金が入った封筒をパン係が回収して職員室まで持って行くのです。

ピノキオを頬張りながら象が踏んでも壊れない筆箱を見てパーマンスパイペンに頬擦りしよ〜と、あれっ?無い、ない、ないいーーーー。焦るボク。あちこちまさぐるボク。感の鋭いボク。そして

加藤、欲しかったんか?パーマンスパイペン。 

涙目の加藤くんがパーマンスパイペンを持ちながら

うん。欲しかった。

そーかぁ、欲しかったんかぁ

暫くの沈黙。人生最初で最後のシーンと聞こえました。

あげる。

えっ?

あげる、お前に。

えっえっえ〜〜。

せやけど加藤っ、二度としたらあかん。二度と。

涙目から、なみだが溢れでる加藤くん。

モーモー、せーへん。

2人で泣きます、泣きました。

握手して別れる時は2人共笑顔でしたー。

ほなな、加藤またあしたーばいばい。


かーちょいいっ!かーちょいいです、ボク。

これが11歳の少年が取る行動ですか?

痺れマス、今でも。だからボクは僕が1番好きなんです。かーちょい〜。サンキュー