またまた最近読んでいる本からです。
この数日読んでいた本は「新しき啓示」(サンマーク出版)という本。
これまた神との対話の「ニール・ドナルド・ウォルシュ」さんの本です。
今回の本は、ずばり宗教がテーマ。
神との対話でも宗教に対して色々書いてありましたが、またズバリ核心を突いています。
私自身はあまり宗教とのかかわりは多くありません。
子供の頃は祖母が真言宗に熱心だった影響で、よくお寺に連れて行かれたり、何かと接する機会はありました。しかし今は全くです。
逆に、宗教に対するイメージは大きくなるにつれて悪くなってきた事もあり、ほとんど関心が無いばかりか、避けたいものというのが正直なところです。色々厄介な議論になりやすいですし。
それは、世の中で起きる宗教戦争の事実を知るたびに、宗教の存在の矛盾が心の中に大きくなったためです。例えばパレスチナとイスラエルの問題ですね。
人々の心の平和のためにあるはずの宗教が原因で、あのような惨事が引き起こされるなんて、どう考えてよいのか理解できませんでした。だって、ほとんどの宗教は、他の人に優しく寛容であり、良心に従うよう教えているにも関わらず、その宗教に熱心な人たちが引き起こしている事実の矛盾がどうにも納得できなかったからです。
今回のこの本では、現在の宗教が抱えている問題をはっきり指摘しています。
そしてこの問題が、現在の人類を滅亡に限りなく近づけているとも言っています。
ちょうどこの本が書かれたのが、9.11の事件の後なのですね。
現在は、人類がこの先も存続するかどうかの分かれ道にあるというのです。
それに対して、著者のニールさんは、人類が今後も存続し、かつ世界の平和と安定を得るためにはどうすればいいかと問います。そして彼の「神」はこう答えています。
◇第一の啓示
神は人間と直接語り合うことをやめていない。
これは、聖書や聖典が書かれたはるか昔だけでなく、現在でも神のメッセージは全ての人間に投げかけられているということです。だから、いつまでも古い情報にしがみつくことには意味が無いのです。はるか古代に書かれた聖書が全て正しいと思い込むのは止めた方が良いということです。
◇第二の啓示
全ての人間は特別な存在である。
人間の中で「特別」な人というのは存在しません。逆に言うと、どの人も、どの時代の人も、皆同じように特別な存在なのです。だから、「私たちは神に選ばれた」という優越はありえません。「私たちだけ」でなく「誰もが」神に選ばれているということです。
◇第三の啓示
どの神の道も、別の道より神に近いということはない。
どの宗教も「唯一、真の宗教」ではないということです。どの宗教も、本来目指すところは同じであり、やり方が異なるだけです。どれが正しいということはありません。
◇第四の啓示
神には何も必要ない。
神は幸せになるために、何かを必要とすることは無い、ということです。
何かを神に捧げる必要はありません。
◇第五の啓示
神は単一の超越的存在ではない。
神は人間のような感情があって、その感情を損なうと反感を買う、などということはありません。
宗教の中には、何かをしないと神が罰を与える、と教えるものがありますが、神は何も要求したりしないということです。感謝しないと言うことを聞かない、など心の狭い神はいません。(笑)
神は無条件の愛です。
◇第六の啓示
全ては一つである。
人間は魂の存在であり、その魂は全て一つだということです。人間だけではなくほかの生命も含めてです。真の意味では、自分以外の「他人」は存在しません。
◇第七の啓示
正しいとか間違っているということはない。
正邪は見方の問題で、本質的なものではないということです。自分がどうありたいか、何をしたいかという目的に対して、それが有効かどうかを「正しい」「正しくない」と言っているに過ぎません。
有効でない事に対して批判したり、罰を与えることは筋違いということです。
◇第八の啓示
あなた方は体ではない。
人間は、体だけの存在ではなく魂という存在であるということです。
◇第九の啓示
あなた方が死ぬことはありえず、永遠の地獄に落ちる事も決して無い。
現世では体は消滅しますが、魂は永遠に続き、また地獄に落ちる事も無いので、何かを恐れる必要なないということです。宗教では、よく「地獄」という脅しを使って人々に恐れを抱かせますが、そんな必要は全くありません。
とてもこれだけで説明できませんが、現在の多くの組織的宗教は、「自分たちが一番正しい」という考えから、排他的なものとなっているのは事実だと思います。
そして、宗教は人の「信念」という根幹に関わる部分に強い影響を与えています。
人の行動は「信念」から生み出される、よって、世界を変える行動を生み出すには、人々の信念を変える必要がある、とこの本では言っています。
勿論、今の宗教の中にもたくさん良いところはあると思いますし、この本でもそれは指摘しています。ほんの少しだけ考え方を変えることによって、世界の平和に「有効」な信念を生み出すことが出来ると言っています。
最近では、世界中の宗教関係者が集まって会議を行っているという話も聞きますし、この本でも既存の宗教に対して疑問を抱いている人の数が増えていると言っています。
最後に、この本の中で気に入ったフレーズを紹介します。
「誰かに、あなたはなんと素晴らしいのだろう、と言うことが出来る機会を逃さないようにしなさい。ほめたたえる機会を逃さないこと。人々に自尊心という贈り物を与えれば、多くの人々に自分では送る方法がわからない贈り物を与えることになる。」
「いいかな。あたがたは天使なのだよ。あなたがたは、今日、誰かに待たれている天使なのだよ。」
ちなみに、この本も、多分読むのが三回目ぐらいですが、ようやく分かり始めてきた気がします。。。