本日(7/3)の朝日新聞の夕刊に、執筆をした公演評が掲載されました。

6/16にサントリーホールのブルーローズにて行われた、ピアニストの北村朋幹さんプロデュース「月に憑かれたピエロ」(シェーンベルク作曲)です。

 

 

ウェブ版はこちらです。

 

 

 

憑かれ…疲れました。

 

地に足ついた、実直なことばで向き合いたいと考え込むうちに、自分自身が闇夜の森に迷い込んだようになってしまい…

霧中を彷徨いもがいた結果、これがいまの私の力を尽くした記事となりました。

不器用な文章ですが、どうかお読みいただけましたら嬉しいです。

 

気骨のある編集者のもと、何度も何度も書き直し、編集者ってすごい…と心底思いました。

 

ベテラン評論家先生の記事を先に出していただくことで更に1週間いただいたにもかかわらず(まずそこで力量のなさにぶちあたり)、結局まるまる2週間、ぐるぐる、うろうろと。

 

明け方までことばを絞り出しては自分も納得できずに消し、よし、と思って入稿しては露と消え…

 

大変ありがたいご指導を浴びに浴び、大人になっても本気で容赦なく助言をいただけるなんて、幸せ者だと感じました。

途中で勝手に涙がこぼれかけたものの、ついには「どんなに短いことばにも覚悟をもて!」とお𠮟りを受け、刷りのギリギリまでかかって、送り出した記事です。

 

そんなこんなで、くらくらしながら最後に捻りだしたことばが見出しになっているのを見たときは、「うわああああ😭」と思いました。(見出しは編集さんが付けるのです)

 

 

未熟すぎて、どの口が言うんだという感じですが…

浮つかず、酔わず、決めつけず、突き放さず、真剣に向き合って成された演奏や、現代に継がれる作品や作曲者へ、迷える身から真摯に向き合えたら良いなと思っています。

そこに、生きた人、生きる人、社会と音楽がひと繋がりになった人間らしさ、甘ったれていない優しさのあることが、なお、夢です。

 

解放されて、自分に潤いを与えたいとき、自然と手が伸びてゆくのがアルチュール・ランボーやポール・ヴァレリー、アンドレ・ブルトン…

 

-夢と現実という、外見はいかにもあいいれない二つの状態が、一種の絶対的現実、いってよければ一種の超現実のなかへと、いつか将来、解消されてゆくことを信じている。(中略)不可思議はつねに美しい。どのような不可思議も美しい、それどころか不可思議のほかに美しいものはない-

ブルトンのシュルレアリスム宣言より。