昨夜、YAMAHA銀座コンサートサロンでのリサイタル “Poème des montagnes” が終演いたしました。

 

 

クローバー主催のYAMAHA銀座店の皆さま

クローバーご来場いただきました皆さま

クローバー応援してくださった皆さま

 

本当にありがとうございました。

温かなお客さまに恵まれて、なんだかとても、やさしいひと時を過ごすことができました。

 

その空気感に包まれながら、また一から実力の底上げ、感性と適応力を磨くこと、音そのものを愛することを、大切に積み上げていきたいと感じました。

 

 

アンコールはエルガーの Salut d’amour (愛の挨拶)を。

チッコリーニの弾く Salut d’amour が大好きです。

ひと言ずつ慈しんで歌い、語り、歩み、ときに寄り添うひとを待つような穏やかな行間が、ふと垣間見える。

 

いつか、たった一音でも良いからこんなふうに心にじんわり溶けゆくような音を放てる日が来るならば、幸せだろうなあと夢見ています。

道のりはまだまだ遥か遠いことを痛感しながら(それはまた、深い喜びに満ちた道だと信じています)弾き終えた夜でした。

 

 

プログラムノートの最後に詩の一節を寄せていたのですが、配布に入っていなかったようなのでこちらに。

 

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哀しく美しい月の光はひそやかに

木々の鳥たちに夢を見させて

大理石のなかにすらりと伸びる噴水をも

うっとりとすすり泣かせる

 

 -ポール・ヴェルレーヌ/詩集《艶なる宴》「月の光」より

 

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最後の2行をどのように訳すのか、だいぶ悩みます。

 

 

いつも重い思いをして楽譜を運ぶアナログ人間。