私はクラシック畠の人間ですが、"心"というよりも、もっと深くの普段はさらけ出さない(出せない)部分に秘めた鼓動が溢れる瞬間を、ロックの定義としています。
とくにバロックは、バッハもラモーもクープランも、もっとコアにロワイエやバルバートルなどにも、ロックな瞬間がたくさんあります。
その時代の復興活動を行った近代の音楽家、たとえばストラヴィンスキーなどもロックな魂の塊だし、デュディユーやブーレーズにもロックがある。もっと範囲を広げれば、ヒナステラやカプースチン、バルトークなどにも感じます。
《未来のためのピアノ曲集》(全5曲)から、第4曲「ユーモレスク」が公開されました。
私はここに、ロックを感じ、自らのロックも込めました。
だからこの曲には、祈りと力強さと同時に、光を輝かせるために闇があるように、ある種の怒りや葛藤ものせてしまいました。
もちろん光は、勝たなくてはなりません。
翻弄させるような楽曲構成も、この作品の面白さだと思います。
それぞれ個性に満ちているこの曲集、明日(10/1)の第5曲目「未来よ」で、全曲公開となります。とても味わい深い、素敵な曲です。
引き続き、よろしくお願いいたします。