印度旅行記2回目 その③「オールドデリー」 | 椎名令 the ROCKSTAR KILLER !

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前回は気づかなかったけど
今回「まじか」と思った点がいくつかあって、

 

 

まずトイレに
基本的に紙がない。周りの女性達に
「すみません、
どなたかお持ちじゃないですか」
と尋ねても皆首を横に振るばかり。

一度だけ親切な掃除係の女性が「あら大変」と
用具置き場から取り出して「ほら、これ」と
使用分だけをくださったことがあった。
外国人によく訊かれるのかもなぁ…

インドの女性達、事後に紙を使わないで
どうしてらっしゃるんでしょうね。
水洗用と思われるホースがついてたんですが、
洗ったあと拭くものが必要ではないのかな。
前回の旅で訪れた場所は全部紙があった。
あれは特殊な場所ばかりに行ってたのか。

そして道路を走る車。
たとえば3車線白線が引いてあったとしたら
最低5列は並びます。
隙間あらば車もリキシャ―も割り込む。
車線の中を通るという概念が誰にも無い。

そしてドライバー達は
やたらやかましく頻繁にパッパー!と
甲高いクラクションを鳴らすんですが
あれは十中八九
「交通ルールを守れよ」という意味でなく
「俺様が通るんだ、お前邪魔」と思った時に
気分だけで鳴らしている。むしろ会話。

そして車やリキシャ―がガンガン飛ばす中を
人が横断するんです。
信号機、たまにあるけど気にされてない。

私インド文化に長年傾倒してますけど、
あれだけでも住むのはまじ無理だなと思います。

しかし不思議なのは
如何にも後部が掘られた感じの車を
全く目にしない事です。
こまめな整備や修理なんてしなさそうなのに。
不思議なことに事故もあまり起こらない。
どうなってるんでしょう。
 

 

 

さて、今回はとにかく
デリーの名所を回っておこうと思った。
次があるかはわからないし、
いつになるかもわからない。

で、前回は行けなかったラール・キラー
(レッド・フォート)へ行くなら
月曜日が休館日のため
旅程的に金曜日しかなかったので
朝から足を向けてみることに。

後から思えば
メトロで移動すれば良かったんだけど、
リキシャ―に乗ることにしてしまった。
ホテルを出たらちょうどいたリキシャ―マン。
パハルガンジのホテルからラールキラーまで
100で行ってくれるというので
ああ、100ルピーなら相場くらいじゃん、と
お願いすることにした。
ヒンドゥー神の祠に手を合わせたりして、
チャイを一杯飲んだり、ナイスな奴かと思い
道路を進んでもらったら‥‥‥

「この前も日本人を乗せた。
 デリーを1日回って150出してくれた」
なんて話していたので
ああそうですか、と何も思わず聞いていたら
リキシャーマンの態度が豹変した。

「100っていうのはルピーじゃない、ドルだ」
ときた。
それまでのナイスガイ風から一転、
追剥風の態度。
来たー。もう勘弁しろよそういうの。

「出せ」「出さねえよ」の問答の末
渋滞の隙にリキシャーをひょいと降りたら
500ルピーだと言ってきた。
とにかく面倒臭い。
歩こうとした道はあちこち舗装が崩れてガタガタ。
人々が露店を広げて歩道は埋め尽くされていた。
仕方なく続けて走らせたら
ラール・キラーとジャマ―・マスジッドが
見える通りを走り抜けようとするので
「下ろせ」と言って
200ルピー置いて去りました。
100にしたかったけど
100ルピー札持ってなかったんですよ。。。
文句ぶーぶー言ってやがったけど
追いかけてはこなかった。
畜生、相場の2倍儲けやがったな。

不逞なリキシャーマンなど
ヒンドゥーの神々から罰を受けて
懲らしめられるがいい。

それにしても もはやリキシャ―は
外国人が安心して乗れる物では
なくなってるんでしょうね。
ちなみにメトロ利用の場合は50ルピーです。

 

 

 

さて、不快な思いをしつつも
辿り着いた世界遺産ラール・キラー。
ムガル皇帝シャー・ジャハーンが
アーグラーからデリーに遷都して建てた城です。

 

 

アーグラーのガイドさんが
「アーグラー城を見たら
 ラールキラーは別に見なくていいよ」
と仰ってたんだけど、
結論から言うとそれは正しかった。

 

 

敷地は広大で
今も大理石の建造物は健在ですが
どっちかというと「歴史遺産」!というより
だだっ広い公園という雰囲気。
前回行ったローディーガーデンでも
事足りるかな。。。

 

 

とはいえ往時の豪華さが偲ばれるような
彫刻や象嵌モチーフが所々見られます。
時間がなかったので
ミュージアムには入らなかったのですが、
宝物など色々見られたんでしょうか。

 

 

 

さて、ラール・キラーからの徒歩圏内に
もうひとつの名所インド最大級のモスク
ジャマー・マスジッドがあるので
次はそこに行ってみることに。

歩行者用信号が青でも車の止まらない道路を
印度人について恐々渡ると
そこはオールドデリー。

 

 

この付近はヒンドゥー寺院も多く
興味をそそられたんです。

だが新たなリキシャーマンが
しつこくへばりついてきた。

「デリーを一日回ってあげよう」
「いらねっす」
「どこへ行こうとしてるの?案内するから」
……無視してもついてくる。
「ああそこの寺院は靴を脱いで
 ここに置いて行かないと上がれないよ
 案内するから」
「いらねーっつってんのに」
「ジャマー・マスジッドに行く近道も
 知ってるよ」
ああ、うるさい。

 

 

大通りから曲がると
入り組んだ狭い路地が迷路のように続いている。

如何にも古そうな、
かつては栄えて美しかったであろう
今は煤けて土埃だらけで薄汚れた
装飾豊かな扉や窓が連なっていた。

 

 

「オールドデリーこそが本当のデリーさ。」
最近できた小奇麗な金持ちエリアなんて
あんなのは偽物なんだ、と男は言う。


さて、ジャマー・マスジッドに着いて
やっと男を追っ払えるかと
思ったのですが。

またしても警備員風制服の
寺院勤務者みたいなおっさんが
入り口で券を売っているおっさんと
顔を見合わせて何か話すと
頼んでいないのに「さあ、ついて来い」と
当然のような顔をして案内しだした。
今度は本物の寺院勤務者なら
本当にただの道案内か…?

 

 

 

 

慌ただしく10分くらいで場内を一巡りすると
「はい、ガイド料500ルピー」
出たー。お約束か。
「頼んでない」「いや払え」
券売りの男とグルで外国人カモにしてんのか。
昼までに宿に戻る約束があったので
問答無用。
「はい10ルピー。」
「ふざけるな500だ」
「10ルピーいらないんならもう行くよ」
ぐだぐだ言ってくるのを無視して
10ルピーだけ渡して出ると

さっきの男まだいるー。
「なあ、俺はいいガイドだっただろ?」
うるせえ、10ルピーでうせやがれ。
盗人猛々しい。

後でインドに住んでいて
デリーの演劇学校行ったり
向こうのNetFlixドラマに出たりした
友達と合流して聞いたら
ジャマー・マスジッド近辺はかなり治安悪くて
女一人で歩かない方がいいエリアだそうで…
ガイドブック、そういう情報
しっかり載せて欲しいと思います。

スラムのような露天市を抜けて
帰りのメトロに乗ったものの
乗車駅がガイドブックの路線図で端折られていて
目的駅までのアクセスがよくわからず、
裕福そうなマダムに訊いてみると
英語は全く喋らない人だったものの
ヒンディー語で丁寧に
「これは紫ライン、ここで黄色に乗り換えるの」
と教えてくれました。
困った時親切にしてくれるおばちゃんは
言葉が通じなくてもどこの国でも女神です。

 

 

 

友達と無事合流後
宿を移って、

友達に案内してもらった
シーク教のお寺はなかなか良かった。

 

 

シーク教は神像ではなく
教祖の棺を模したと思しい
布に包まれた黄金の長い箱が御神体で、
皆そこに向けて跪いて
宗教歌が歌われる中
祈りを捧げていた。

 

 

寺院の中庭にはプールというか
人口の池があり

 

 

 

でっかく肥えたお魚たちが
のんびりと泳いでいました。
やっと癒された心地。

ターバンを巻いた高校生がいて
新鮮に感じたり。

その後は
ハヌマーンを祀る小さな寺で
耳をつんざくような轟音で
鐘をじゃんじゃん鳴らしながら
祠に祈る人々を見たりしました。

 

 

 

オールドデリーとニューデリー、
ディープなインドを見た一日に
なりました。。。しんどい。