へいちょー石川の自作小説 -22ページ目

へいちょー石川の自作小説

ライトノベル調の自作小説を投稿しています。まだ完成度が低いので人にみられたくありません。
ブログとして活用していません。

彼女の言う通り、薄々気づいていた。しかし、心の隅にしまっていた。
死というものを受け入れることができなかったからだ。だから、自分の思考から除外していた。
脳が本能が不純物だと判断して受け入れないようにしていた。
それでも、突きつけられたことはおそらく事実だ。それ以外言いようがない、死んだら幽霊になるって本当だったんだな...。
不意にも笑った。
心と体が機能しなくなってきた。もう俺はこの世のものではないと思うと、生きる力がなくなってきた。

「お主!どこをみておる。顔を上げるのじゃ!まだ話すことがある。」

どうやら俺は地面の奥底を見ているかのようだった。自分でも気がつかなかった。

「呼吸だ。呼吸をしてみるのじゃ。」

もう音すらも耳にあまり入ってこなかった。呼吸...そのようなことを言っていたような気がした。
呼吸をしてみろと言うことなのか...。
息を吸う。そして吸った分大概に吐く。
すると、不思議なことに心身の機能がわずかだが戻ってきた。さきほどよりかは百倍マシにはなっている。
そういえば今までも呼吸をしたら、何故だか心と体の中が洗い流されていくような感慨があった。
何故今までこれに気がつかなかったのか...。
そして、俺は話の続行を要求した。
彼女は口をへの字にし、かなしそうな顔をした。

「ちょっと言う順序が間違っておったみたいじゃな。最初にあれを言われると...じゃな。」
「いや、逆にずっと抱え込んでもなんだし最初の方が俺は良かったと思う。」
「そうであったか、ならよかろう。」

あっさり...だな。
もう少し謝ってくると思ったが。

「話を進めやすくするように、まずは自己紹介じゃな。こう見えて我は神様なのじゃ。」

そう彼女は発した。
神様...?そんなのが本当に存在しているのか?しかしこの空間が用意されているということから、この目の前にいる彼女も相当な大物だと予想がつく。おそらく事実だろう。
彼女はこちらを伺っていた。
頬を膨らましている。何かイライラしているような...。
俺はその意味にようやく気づき、言葉に移そうとしたところ...。
そういえば名前が思い出せなかった。

「名前は...わからない。」
「そうか...。」

それを聞いてかなり落ち込んだようだ。
俺を哀れんでいるように見えた。

「なら...、お主のことは少年と呼ぶか。では少年よ。これからお前の身に起こった出来事をくまなく説明する。質問は後じゃ。心して聞いておくのじゃ。」

一呼吸してから俺はそれに頷き、この目の前の神様の発する言葉をこれから全て暗記するかのように、全神経を彼女の話だけに集中させた。