かっこいいを求めるために、毎日朝から晩までダンジョンに潜ったおかげで、俺は常人離れした、身体能力を得た。探索当初は鼠型の獣にさえ手こずっていたが、今では一騎当千。俺に敵うものはいなくなった。
しかし、モテるためという目標は打ち砕かれた。ダンジョンとはパーティーと組んでない人とは遭遇することはない。だから独りの俺では誰も俺の力を見ることが出来ない。
公言したとしても誰も耳を傾けてはくれないだろう。
なら俺の今の目標とは一体なんなのか。
それは1ヶ月後に控えた「天下勃発一位決定戦」だ。これは全国の予選を勝ち抜いた強者20名が、獣がうじゃうじゃいるステージでサバイバル形式で残り戦者が一人になるまで戦う大会だ。
この大会はステージが広範囲すぎるせいで、観客などはいないが、それなりに注目されいる大会だ。
これに出て活躍すれば、直ぐに自分のことが広まるだろう。念願の夢が達せられるだろう。
だから俺はこの四年間、ダンジョンに潜り続け肉体を鍛えていた。
四年に一度の大一番。千載一遇のチャンスを逃す訳にはいかない。
そして、明日から予選が始まる。
予選は7つの帝国によって分かれて行い。予選上位3または2名が本戦へ出場できる。
俺の属している「アルヴォイド迷宮帝国」は名の通りダンジョンが盛んであり、そのダンジョンを求め各地から強者が集うので予選を勝ち抜くのは至難の技だ。しかし、おそらく俺の力なら行ける。今までの努力が報われないはずがない。
今になっては迷宮探索で困ったこともない。
俺は決意を固め、明日に向けまたダンジョンへ行くのであった