小説を書きますか。
前回はレウス達と和解し、ドンドルマに帰った。めでたしめでたしでしたね。
これからはちょっと新展開です。
正直全然めでたくないです。
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Monster Hunter Another Ⅱ 第9話 見えざる敵
リオレウスとの戦闘から数日。
俺達はドンドルマに帰り、大長老に事情を説明した。
大長老は「そういうことなら」と快く了解してくれた。
「なぁミラ、酒場で食事でもとらないか?」
「そうだね。帰りは何の食糧もなかったからね」
「ボクもご一緒してもいいですか?」
「あ、それじゃ俺も行く」
「じゃあ4人で行こうか」
「そうだね」
俺達は足早に酒場へ向かった。
酒場で食事をとっていると。
「おぃ!森丘に向かったハンターが運ばれるぞ!タンカを準備しろ!!」
突然ギルド関係者の声が酒場に響いた。
「空牙さん。何かあったんでしょうか?」
「あぁ。おそらく只事じゃないな」
次の瞬間、酒場に異臭が漂う。
胃の中のものがすべて吐き出されそうになるのを我慢して俺は空牙さんに話しかけた。
「く、空牙さん、これは…」
「た、たぶん酸か何かでものが溶けたものだろう。食事中には嗅ぎたくないな」
「何かって…まさか」
「あぁ。おそらく最悪の事態も考えられる…」
タンカに乗せられたハンターには布がかかっていて安否はわからない。
「そ、そんな…」
「お、センさんがいるぞ。行ってみよう」
俺と空牙さんは立ち上がるとセンさんのもとへ向かった。
「センさん。いったい何があったんですか!?」
「詳しいことは分かりませんが古龍観測所によると森丘に古龍が出たようです。一人のハンターが調査に向かったのですが返り討ちにあったようです」
「「森丘に…!?」」
「空牙さん!今すぐ森丘へ…!」
「待てレックス。落ち着くんだ。とりあえず今は…様子を見よう」
「けど・・・!」
「レックス。今は情報が少ない。今行っても返り討ちに遭うだけだ。で、そのハンターの状況は?」
「ハイ。そのハンターはレイアXというかなり丈夫な装備を着ていたのですが…。装備は溶かされ、体まで腐食してしまっているようです」
「それじゃあ話を聞くのは難しそうだな…」
「いえ、命に別状はありませんから。怪我の手当をして意識が戻れば大丈夫でしょう」
「ということはハンターは無事なんですね」
「ハイ」
「よかったぁ…」
数日後、そのハンターに話を聞く機会ができた。
「コンコン」とドアを2回ノックすると「どうぞ」と返事が返ってきた。
「失礼します」
そう言って俺達は部屋に入った。
そのハンターは男性で、包帯を体中に巻いていた。
「お体は大丈夫ですか?」
「あぁ。もう大丈夫だよ」
見た目は大丈夫には見えないが。
「今日は話を聞きに来たんですが…」
「あぁ君たちが。ギルドの人が言っていたよ」
「ハイ俺は空牙です。で、こっちがレックス」
「どうもレックスです」
「私はショウと言ってね。もうかれこれ10年近くハンターをやっているんだ。君たちの噂は聞いたことがあるよ」
10年となると30代後半か40代前半ぐらいだろうか。しかし顔はそれよりも若く見える。
「私は森丘に古龍観測所の依頼を受けて調査に行っていたんだ。しかしいくら探せど古龍どころか小型モンスターも姿を見せずね。帰ろうかとしていたところだったよ。しかし次の瞬間、どこからともなくブレスが飛んできたんだ。私はそれを避けたんだがね、着弾地点に大きな穴が開いていたんだ。私は異変を察知して轟刀【大虎徹】という太刀を抜いたんだ。あ、轟刀【大虎徹】はそこに置いてある太刀だよ」
そこにはしっかりと手入れされた太刀があった。
「凄い太刀ですね…」
「あぁ。ティガレックスの素材からできた太刀でね。属性こそ持たないけどそれを攻撃力と切れ味で補うんだよ。おっと話がそれたね。で、ブレスが飛んできた方を見るとなにも居ないんだ。しかし次の瞬間、霧が飛んできたんだ。浴びると危ないのはわかったけどよけきれなくてその霧を浴びてしまったんだ。するとどんどん体から力が抜けて行って…気が付いたらこの部屋で寝かされていたんだ」
「成程…見えない敵か…。ショウさん。ギルドの人達には?」
「勿論話しました。何か思い当ったことでもあったのか急いで古龍観測所に連絡を取るって言ってましたよ」
「よし、レックス。これから古龍観測所に向かうぞ」
「古龍観測所…ですか…?」
「そうかレックスは初めて行くところだもんな。つまりこういうところだ」
- ドンドルマ
に存在する大規模な組織であり、古龍観測隊
の本部。
設立されて既に数百年もの月日を数える歴史ある組織。それ故か、本部はドンドルマでは珍しい木造建築の建物である。
当初は、現ドンドルマの大長老の檄により召集された古龍占い師 の集団組織だった。
古龍種に関する数少ない情報のほぼ全てが厳重に保管してあり、その資料は一般のハンターも閲覧する事が出来る。
現在は古龍以外にも書士隊やハンターの情報から飛竜等の研究も行っている。
また、古代文明 に関する資料もあり、それに精通した学者や古文書を解読できる人物も在籍している。
- 現代の古龍占い師の職を持つ竜人族
は、そのほとんどが古龍観測所に所属している。
以前は当たり外れも個人の腕次第だった古龍の出現予測も、現代ではかなり信憑性が高い物となった。
しかし、古龍は出現が稀であるが故に、確実な予測をするのは天候より困難を極める。
そのため少しでも怪しい、または警戒する可能性がある情報を得ると、即座に気球や信頼性の高いハンターを派遣して情報の信憑性を調べる。
それがただの勘違いやガセネタだった場合はただ徒労に終わるだけだが、真実だった場合に考えうる最悪の事態を考慮すれば、決して無駄にはならない行動である。
また、情報の信憑性が確定するまでは、一旦ギルドを介して情報を内密にしている。
情報が漏れると、ドンドルマだけでなく、周辺地域一帯までが大パニックになりかねないからである。
そして完全な情報がもたらされると、すぐに情報を公開し、危険性がある地域全体に向けて警鐘を鳴らす。
「古龍観測所もドンドルマにあるからそんなに時間はかからないはずだ。ショウさん。ありがたい話、有難うございました」
「いや、私も役に立てたようで嬉しいよ。古龍を討伐できたら私の所にも報告に来てくれるかい?」
「勿論です!」
「よし、それじゃ行くぞレックス。古龍観測所へ」
「ハイ!」
こうして俺達は古龍観測所に向かうことになった。