不動産仲介の営業マンに質問です。



あなたは、お客様の希望条件を聞いただけで、
そのお客様のニーズを理解したつもりになっていませんか?



予算は4,000万円。
駅から徒歩10分以内。
間取りは3LDK。
築年数は20年以内。



なるほど。
では、この条件に合う物件を探して紹介すれば、
お客様は購入してくれるのでしょうか?



そんな簡単な話なら、
営業マンなんて必要ありません。
SUUMOで十分です。



昨日の渋谷道長さんのブログはこちらです。
● ニーズはお客様が教えてくれる!。
https://shibuyasystem.com/%e4%bd%8f%e5%ae%85%e5%96%b6%e6%a5%ad%e3%81%ae%e3%82%b3%e3%83%84/31135.html

 

 




 ■ お客様自身も、本当のニーズを理解していない。



私は営業という仕事とは別に、
ヒプノセラピストという立場から、
人の心について考えることがあります。



そこで感じるのは、人は必ずしも、
自分の本当の欲求を理解しているわけではない、
ということです。



これは不動産を購入するお客様も同じです。
「広いリビングが欲しい」



そう話すお客様に、
「なぜ広いリビングが必要なんですか?」
と質問してみる。



すると、
「家族でゆっくり過ごしたいから」
という答えが返ってくるかもしれません。



さらに、
「今のお住まいでは、家族でゆっくり過ごせないんですか?」
と聞いてみる。



すると、そこには間取りや広さとは別の、
家族との関係や、
日々の暮らしに対する思いが見えてくることがあります。



つまり、広いリビングは目的ではなく、
手段だったということです。




■ 営業マンは、答えを与える人ではない。




セラピストの仕事は、相手の話を聞いて、
こちらの考えを押しつけることではありません。



相手が自分自身の内面に目を向け、
まだ言葉になっていない思いに気づく、
その過程を支援することです。



私は、仲介営業もこれに似ていると考えています。



お客様が「駅近がいい」と言えば駅近物件を探す。
「新築がいい」と言えば新築を紹介する。
これでは単なる御用聞きです。



大切なのは、
「なぜ駅近がいいのか?」
「新築でなければ、何が困るのか?」
「その家を購入して、どんな生活を送りたいのか?」
という質問です。



そして、もっと大切なのは、
その答えを急がせないことです。



■ 沈黙を怖がる営業マンは、お客様の本音を聞けない。



お客様が質問されて考え込む。
すると、多くの営業マンは、その沈黙に耐えられず、
自分から話し始めてしまいます。



これ、もったいないんですよ。



お客様が黙っているのは、
答えがないからとは限りません。
自分の気持ちを整理しているのかもしれない。



これまで意識していなかった欲求に、
初めて向き合っているのかもしれない。



だから、待つんです。



もちろん、尋問のように質問を繰り返してはいけません。
相手の表情や言葉の変化を見ながら、
安心して話せる関係をつくる。



ここに、セラピスト的な営業の価値があると思うんです。



 ■ お客様が自分の本音に気づいた瞬間、営業は変わる。



例えば、
「本当に欲しかったのは、広い家ではなく、
家族と過ごす時間だったんですね」
と、お客様の言葉を整理して返してみる。



そこでお客様が、
「ああ、そうかもしれません」
と気づく。



この瞬間、お客様の物件を見る基準が変わることがあります。
単なる条件比較から、自分たちが望む暮らしを実現できるかどうか、
という判断に変わるんです。



そうなれば、物件案内も商談も変わってきます。



 ■ 物件を売る前に、お客様の心を理解する。



売れない営業マンほど、物件の説明を一生懸命します。



設備、
価格、
立地、
住宅ローン。



もちろん、どれも必要です。
でも、それだけではお客様の心は動きません。



お客様が欲しいのは、
不動産そのものではなく、
その不動産を手に入れた先にある生活だからです。



営業マンの仕事は、
お客様を説得することではありません。




**お客様自身が、本当に望んでいる暮らしを理解できるように手助けすること。**




そして、その暮らしを実現できる物件を、
一緒に探していくこと。



私は、これが仲介営業における本当のヒアリングだと思っています。



物件を探す前に、
まず、お客様の心の中を理解する。



それができる営業マンは、
単なる物件紹介係では終わりません。