僕とジェミニマは、キュミルを煩わしく感じた
自分勝手で我儘な面倒臭い奴の相手をするのは疲れる。
自分に構ってくれないからと駄々をこねる子供や犬と同じだ。
何となく無視され相手にされて無い感覚を感じ取ったキュミルは、プルプルと身体を震わせ大きな声で「楽しくない!楽しくない!」と叫び出した。
ドンドンとテーブルを叩き皆んなの注目を集めたいようだ。
だけど、周りの人はすぐキュミルを無視する
皆んな悪魔とは眼を合わせず、関わらないのが1番だと知っているのだ。
下手に相手をすると、喜んで何処までも着いてくる
そして自分の思い通りにならないと怒り出し逆恨みして呪ってくるのが悪魔だ。
キュミルが幾ら騒いだ所で、迷惑な悪魔が居るのだと眉を顰めて距離を置くだけだ。
お店のマスターからは「他のお客さんの迷惑になるので出て行って下さい」と言われる始末
キュミルは「金を払ってるのに、なんだよ!」と怒って居たが、僕とジェミニマでなだめながら店の外に出た。
僕達2人はキュミルを避けたり毛嫌いはしないけど、呆れ感と面倒臭さで、疲れた表情を浮かべてた。
それを見てキュミルは「何なんだよ」とベソをかきながら拗ねて居た。
どうして自分が嫌われ、周囲の人から嫌な顔をされるのか本人は分かってないのだろう。
悪魔は変に力が強いものだから、注意して来た相手を殺すかもしれない。
結局、避けられ煙たがられる迷惑な存在として無視されるのが人間と悪魔の関係なのだ。