キュミルの嘘か本当かも良く分からない自慢話を聴くのも飽きて来て、ジェミニマと金儲けの話をして居た。
ほっとかれた事に気分を害したのだろうか?
キュミルは「そんな話面白く無い!俺が楽しい話しをしろ!」と叫び出した
僕とジェミニマは、駄々をこねる子供をあやす様にキュミルに、生活に関する事や政治の話しなどを振ったがまるで会話にならなかった。
キュミルのしたい話は、誰かを殴ったとか、誰かに苛ついたとかばかりだ。
弱い者虐めと、自分より強そうな奴からは逃げたと言う話ばかりで、笑顔で自慢げに話すキュミルに嫌な気持ちになった。
キュミルの顔を見てるだけで不快な気持ちになったし、殴ってやりたくなった。
そんな僕の不快感を感じ取ったのか、キュミルはどんどん悪い態度を取り出した。
偉そうに踏ん反り返り「俺は大悪魔だから何をしても良いんだ!楽しい事をしなきゃ生きてる意味は無いんだ!」と豪語して肉をムシャムシャと食べた。
僕だって、弱い動物を殺して肉を喰いながら生きてる
どんな動物だって、自分より弱いものを穫り、強いものからは逃げて生きて行く。
熊に戦いを挑む兎が居たら大馬鹿者だ。
キュキミルは、当たり前の事をして当たり前の事を言ってるだけなのに、どうしてこんなに不快な気持ちになるのだろう?
僕はキュミルに勝てるか判らない
もしかしたら負けるかもしれない
それなのに、今この場でキュミルの顔面をボコボコに殴ってやりたい気持ちになるのは何故なのだろうか?
僕は自分に湧き上がる、熱い暴力的な衝動に戸惑って居た。