またまた夢の話。僕は家族とデパートへ買い物に来ていた。一人で本屋にいると、由美かおるが話しかけてきた。僕の死体が欲しいと言う。彼女の横には怪しいアラブ系の男が二人いて、彼らが僕の死体を欲しがっているのだった。彼らの通訳および仲間として、由美かおるが僕に声をかけてきたのだ。

 僕は最初、気楽に「あぁ、別にいいよ」などと答えていたが、すぐに頭がフル回転して、この人生でやり残したことを思ったり、死んで自分が消滅することへの恐怖などを感じて、「やっぱり止めとくよ」ということになった。

 死ぬことよりも、自分の意識が「消滅する」ことに対する恐怖心が、やたらとリアルだった。
 「半具だし」というインスタントラーメンか何かのCMの夢。はんぐはんぐはんぐはんぐはんぐ~だし♪という感じの曲が延々と繰り返される。江口寿史と吉田戦車を足して2で割ったような絵柄で、白地に黒い筆書きの絵がアニメーションしている。音楽とアニメーションが妙にマッチしていて、、笑った。目が覚めてからも「半具だし」の歌が頭の中でぐるぐるリフレインしていたが、昼ごろにはメロディーを忘れてしまった。そもそも「半具だし」とは一体何だろう?
 複合的な、連続した夢を見た。最初は、一人で夜の街を歩いていた。そこで偶然、以前に一度だけどこかで会ったことのある女性とばったり出くわした。現実には記憶にないが、夢の中では既に知っている女性だ。彼女は僕の好みのタイプで、芸者のような仕事をしていて、飾り気はないが艶があった。

 彼女が勤めている純和風の店に行き、客が出入りする所ではなくて、従業員が寝泊りするための部屋に入った。とりとめもない話をしているうちに雰囲気が盛り上がってきて、これからそういうことになるのかな・・・というところで、彼女は女将に呼び出されてどこかへ行ってしまった。いつのまにか、僕はその部屋で従姉妹(これは現実の人物)とブックオフの話をしていた。従姉妹は、東京のほうはどんどんブックオフが減っていると言っていた(現実には、彼女は東京に住んでいるわけではない)。僕は、こっちのほうではまだまだ健在だよ、と答えて、いつの間にかその場に同席していた母に同意を求めた。そのうち、僕は黒服の男に呼び出されてその場を離れた。

 黒服の男に連れて行かれた場所は、ちょっと高級なレストランだった。店の奥の階段を上がると、2組の男女が食事を前に話をしているところだった。僕がその場に行き着いた途端、一人の女性が(僕の登場とは関係なく)ヒステリーを起こし、テーブルをひっくり返そうとしていた。どうやら別れ話のもつれらしい。もう一人の女性が、料理(その中でも特に大盛のキャビア)を気にして、テーブルがひっくり返らないように抵抗していたが、ヒステリーを起こした人は、女性にしてはあり得ない怪力で、とうとう大きなテーブルをひっくり返してしまった。

 テーブルの上にあった料理は全部床に落ちてしまい、大盛のキャビアはテーブルクロスの下になって、こんもりした形だけが見えていた。ヒステリーを起こした女性は帰ってしまった。テーブルが倒れないように抵抗していた女性は、床に落ちたキャビアを見て本当に残念そうな表情だった。彼女はなぜか樹木希林だった。そしてその隣にいた男性は柳葉敏郎だった。もう一人の男性(A)は知らない人だったが、「さて、話も済んだことですし・・・」といった感じで、やけにドライにその場を切り替え、夢は再び別の方向へ展開していった。

 ここからは、ドラマの撮影という設定だったのか、それともみんな真面目にやっていたのかどうか定かではない。樹木希林と、柳葉敏郎と、もう一人の男性(A)と僕の4人は、建物の屋上に上がった。すると、夜空にガメラが飛んでいた。僕らはガメラと戦おうとしていた。最初は巨大だったガメラが、なぜか人間と大して変わらない大きさになり、旋回しながら襲ってきた。僕らはとりあえず逃げながら、ガメラを倒す方法について考えた。男性(A)がおもむろに変身して、ウルトラ警備隊のようなコスチューム姿になって、髪型も少し変わって若返ったように見えた。僕はその男性(A)に「その格好だと若く見えますねぇ」と言った。

 そのうちにガメラはどこかへ消え、樹木希林と柳葉敏郎も建物の中へ行った。男性(A)はやけに芝居がかった人で、屋上の隅に二人の子供を見つけると、「お、あんなところに子供が!彼らが何か知っているかもしれない」などと言いながら、子供のほうに向かっていった。その子供というのが、食玩サイズの小さなフィギュアで、しかも床に寝た状態で置かれていた。男性(A)は大真面目な顔でかがみ込み、そのフィギュアに耳を近づけて「うん、うん、なに?」などと話を聞いていた。僕はそれを見ていて、可笑しくてしょうがなかった。

 男性(A)がいつまでもフィギュアの話を聞いているので、僕は勝手にその場を離れ、屋上の手すりを乗り越えて、窓から建物の中に入った。ちょっとスリルがあった。そのスリルが楽しくて、窓から屋上へ、屋上から窓へ、ということを何回か繰り返した。建物の中に入っても、その部屋から廊下へ出るドアには鍵がかかっていたので、パーテーションの上にある隙間から別の部屋に入った。

 別の部屋では、樹木希林と柳葉敏郎が、何をするでもなくぼんやりしていた。退屈だったのでその部屋を出て、どこかへ行こうとしたところで目が覚めた。
 タダ券が手に入ったので、名古屋の御園座へ三味線の公演を観に行った。御園座に入るのは初めてだった。コンサートやライブ自体、あまり行くこともないのだが、御園座 にはやはり普通のホールとは違う、独特の空気があった。

 開演初っ端から、200人もの奏者が津軽三味線の大合奏を始めた。これはかなりのインパクトだった。前半は津軽三味線の創始者の物語をスクリーンに映写しつつ、合間に三味線の演奏を絡めていくという構成。途中で休憩が入って、後半は歌や踊りも入ったにぎやかな内容だった。

 面白かったのは、演歌に合わせた創作演舞というのがあって、それを演じていた人が脱ぎ捨てていった草履を、次の演目の手踊りのメンバーの一人が、勢いよく「スパーン!」と舞台の奥に蹴り込んだことだ。草履はみごとに舞台奥の垂れ幕と床の間に刺さっていた。1階席の人には見えなかっただろうが、2階席からはよく見えた。

 さらに、その踊りを踊っている最中に、メンバーの一人が腰につけていた瓢箪を落としてしまった。かなり激しい動きの踊りだったので、落としたのは無理もないが、踊りが終わって舞台の袖に下がるときにも、落ちた瓢箪はそのままだった。そこで一旦、照明が落ちて、次に明るくなったときにはすでに瓢箪はなかった。あの暗闇でよく回収できたもんだと感心した。

 民謡や演歌、手踊りなど、日本独自の芸能世界というのは、テレビなどで見慣れているように思うが、実はあまり知らなかったのだな、と思った。知らなかった割には、不思議と懐かしさを感じる世界。やはり日本人の血に溶け込んでいる音やリズムというものがあるのだろう。
 ギターを弾く夢を見た。例によって細かいストーリーは忘れてしまったが、僕はとあるライブ会場にいて、ステージのすぐ下にいた。たしかステージに向かって右側だ。そこで、なぜかギターを持ち出して(あるいは誰かに渡されたのかもしれない)ステージ上で演奏しているバンドと勝手にセッションしはじめた。殴り込みセッションだ。

 現実世界ではギターなど弾けない(弾こうとしたことはある)のだが、夢の中で僕が手にしていたギターはやたらと弦の数が多く、ギターと呼んでいいのかどうかもわからないシロモノだった。弦と弦の間に隙間がないほどぎっしり詰まっていて、それでどうやって音を奏でるのかよくわからず、うまく弾けるという自信もなく、ただ感情にまかせてその楽器をかき鳴らしているだけだった。

 それでも、そのギター(?)は僕がイメージする通りの音を奏で、ステージ上のバンドとのセッションはかなり気持ちよく進んでいった。弦をチョークしてギュインギュイン言わしたり、体をのけぞらせてアームを使ったり、素人なりにノリノリで演奏していた。

 演奏が終わって手元を見ると、ギターはなぜか普通の6本弦になっていて、あれ?と思ったのを覚えている。それでこの夢はおしまい。