体重変動があった時にするべきこと 伝えるべきこと | 獣医とノルウェージャンフォレストキャット マリアの腎臓闘病生活

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今年で4歳を迎えた我が家の愛猫マリアについてのブログです。若くして腎臓病になった我が子にしてあげられる事を書き記していきます。獣医師として同じ境遇に置かれた猫ちゃん、又は飼い主様の心の支えになれればと思います。

前回記事で体重測定は大切だとお伝えしました。
まず体重変動があった場合、決まってチェックしたいことがあります。

ご飯に変更があったかどうか
環境に変化があったかどうか


この2点です。

ご飯に変更があるともちろんグラム数あたりのカロリー数に変動が生じます。
また味によって食いつきが変わり結果として摂取カロリーにも変動が生じます。
このために体重変動を引き起こすことがとても多いのです

カロリーはしっかりと測定してるので、ご飯の切り替え前後で実質、体重変動が起こるような変化はないと思うけど…

と言う方もおられると思います。
ただ、これに関しては同じカロリーであげていても食材による消化吸収率の関係上、体重変動を招くことがあるので、原因から除外することがないようにお願いします。
診察室でも「ご飯変更ないですか?」などが聞かれましたら、「これくらいは変化なしと答えてもいいだろう」とお考えにならずにトッピングなど含め事細かに教えていただけると幸いです⭐︎
飼い主様との会話は大切な診察の一部分なのです。

また環境変化も体重変動を招きます。
すごくあったかいベッドが導入されて寝てばっかり、とか同居猫が増えてご飯を取られまいと一気に1日量を食べてしまうなど。
このようなことがあると代謝の関係上、体重の変動につながることがあります。
もし診察で特に聞かれなくても「あ、そういえば」という形でお話ししていただけると意外な形で解決の糸口が見えることもあります。
またこのような会話は主訴の体重だけでなくても他の病気を考える上でも非常に重要な手がかりになります。
「こんなこと言ったらバカにされるかな?」とか「いや、そんなことは関係ないですよとか言われたらどうしようかな」などお考えになられるかもしれませんが、飼い主様しか知りえない情報は僕たち獣医師にとって、検査や教科書から得られない情報なので我が子のため、勇気を出して伝えてくださいね

体重は非常に多くの要因が関わりあって決まる数値です。
それが変動しているということはその子の中で何かが変わっているということ。
動物なので多少のアップダウンはよくあります。
冬は太って夏は痩せるというような変動を毎年繰り返す子もいます。
このような場合、その度反応してると疲れますよね

なので僕はよく体重をメモしておくようにお願いします。
できれば線グラフなどにしていただけると季節による毎年の変動などは視覚的に捉えやすいですよね。
うちの電子カルテわん太郎はそのようなグラフ作成機能があり診察室でも飼い主様と一緒に体重変動が見れるため、定期的に健康診断にお越しいただいておりデータが蓄積されている子の場合はとても有利に動けます。

健康診断にお越しになれず病院にデータが蓄積しない場合は、ご自宅でこのような体重メモを作っておいていただければと思います。

体重をメモしている中で
アップダウンではなく、アップのみが続く(成長期は除く)、ダウンのみが続くといったことが半年以上続く場合は一応相談しに来てもらうことにしています。
また大人になってから体重の1割(3kgの子なら300g)の変動があった場合は同様に受診を勧めています。

どうでしょうか
簡単なものでも構いません
よければ今日からでも早速始めてみてくださいね
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