高リン血症 リン吸着剤 | 獣医とノルウェージャンフォレストキャット マリアの腎臓闘病生活

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今年で4歳を迎えた我が家の愛猫マリアについてのブログです。若くして腎臓病になった我が子にしてあげられる事を書き記していきます。獣医師として同じ境遇に置かれた猫ちゃん、又は飼い主様の心の支えになれればと思います。

リン吸着剤には
アルミニウム系
カルシウム系
非アルミニウム系・非カルシウム系

という分類があります

アルミニウム系はリンの吸着力は抜群ですが、腎臓から出るエリスロポエチンというホルモンの働きを悪くしてしまうため、腎不全の場合はあまり好まれません。
動物ではデータが実験レベルでしか報告はないのですが人では使用は禁忌と聞いたことがあります。できれば避けたいですよね

カルシウム系については…高リン血症についで高カルシウム血症が続発詳しくはこちら)というお話しをさせていただきました。いくら吸着のためとはいえ、あまり余分なカルシムは摂取したくないですよねこれについてはなんとなくという僕の考えです

非アルミニウム系・非カルシウム系には塩酸セベラマーや炭酸ランタン水和物などが含まれます。消化器症状が出やすいイメージですが、それが出ないなら割とおすすめかもしれません

このほか比較的最近の塩化第二鉄が成分の商品が出ました。レンジアレンという商品名なのですが、個人的にはこれをよく使います腎臓病の場合は貧血を伴うことが少なくありません。腎性貧血の場合は鉄の補給が有効というデータがありますので、こちらもなんとなく鉄だしいいかもという考えがあります。
注)レンジアレンの腎性貧血への効果は現場では不明です。
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