ストレスが与える影響

以前にストレスでFIPが発症すると言いました。（その記事はこちら）
これについて「え？ストレスで？」と思われた方もいるかもしれません。

これには一応医学的な根拠があるのです

動物はストレスを感じると、副腎からステロイドと言われるホルモンを分泌します。
このステロイドにはストレスによって体が受ける悪影響を緩和する作用があります。

ステロイドは猫の体の状態を上げ、元気や食欲を持ち上げてくれます。

通常であればこのホルモンは夕方に定期的に分泌されると言われています。
ただストレスを感じると、このステロイドホルモンが通常とは違うタイミングで分泌されることになりますストレスの原因が取り除かれず、ずっとステロイドホルモンが出続けると体の免疫力が落ちてしまいます
※ステロイドは過剰になると免疫力が落ちることが知られています。
   このため免疫抑制が必要な病気でもステロイドを使用することがあります。

この結果、弱くなった体を病原体に乗っ取られてしまうのです。
もちろん病原体だけではなく、癌や腎臓病、糖尿病などもコントロールが難しくなることが知られています。

僕も過去に、良かれと思い入院してもらった子がいくら治療しても良くならず、通院に切り替えたとたん良くなった。という経験があります
これは普段と違う環境でストレスを感じていた（ステロイドが過剰に出ていた）ことが原因の一つなのかなと考えています。

精神衛生上も、また健康面も考えて猫ちゃんにはのびのびとストレスフリーな生活ができる環境を整えてあげたいものですね