「うつ病の薬について考える②」~SNRI、三環系、四環系、抗不安薬~ | 【東京都文京区・千葉県市川市】リバーサルの障害者就職相談所【就労移行支援事業所】

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「うつ病の薬について考える②」~SNRI、三環系、四環系、抗不安薬~

 今回はSSRI以外のうつの薬についてです。

【SNRI】
 SNRIというSSRIを少し改良したような
薬です。

 SSRIは主にセロトニンの分泌異常に対して
有効だったのですが、SNRIはノルアドレナリン
というホルモンの分泌量も適正になるように作用
します。

 SSRIよりも更にやる気や気分を向上させる
効果が期待できると、発売前に騒がれていたよう
ですが、実際にはSSRIよりも目覚しく効くと
いう感じではないようです。

【三環系、四環系抗うつ剤】
 SSRIが開発されるまでうつの治療に主に
使われていた薬です。

 効果は強力なようですが、副作用なども強いため、
現在では最初にSSRI・SNRIを試して、それ
でもあまり回復しない時などに処方される傾向に
あるようです。

【抗不安薬】
 軽めのうつに対しては、抗うつ剤は処方せずに
抗不安薬だけで、治療する場合もあります。

 前回説明したように、抗うつ剤の副作用というのは
あなどれないため、症状が軽いうつに対しては抗不安
薬だけの処方の場合もあるようです。
(抗不安薬の服薬と平行して認知療法等をメインで治療
を進めていく場合等)

 抗不安薬の処方のみというのは根本的な治療ではなく、
抗不安薬を飲んで一時的に不安を抑える、というスタンス
だと思います。

 ずっと抗不安薬を飲んでいると、薬に依存するように
なったり、または耐性ができてきて効かなる場合や、
あとは症状が治まったので服薬を止めようととしても
離脱症状が出て止められない事もあります。

 離脱症状が出た場合、生活に支障をきたすため、止める事が
できない方も多いようです。

 日本の精神科医療は欧米に比べて、抗不安薬を処方する傾向に
あるようです。

 欧米では抗不安薬の処方に対して細かなルールがあるよう
ですが、日本では医師がかなり自由に処方できるようで、
問題になっているようです。

抗不安薬依存 深刻に 2012年11月20日 読売新聞記事参照

 抗不安薬だけでなく、精神科の薬に全般的に言えることは、
止める時に離脱症状が出る事が多いということです。

 飲んでいた期間が長ければ長いほど離脱症状も深刻になって
いくようです。

 SSRI・SNRI等の服薬でかなり回復して、その後服薬を
卒業する時にもう一つ山を越えていく必要があるように思います。

 しかし個人差があり、人によっては離脱症状をほとんど感じない
という人もいるようです。

 「安易に薬を飲むべきではない」と考えるのは、離脱症状などにも
由来しているようです。

 うつの薬というのは統合失調症と同じように、種類が多く一つ
一つが違う作用メカニズムのため相性が悪い場合は他の薬という
ように、なかなか回復しない場合はかなりの種類の薬を試していく
ケースも多いようです。

 SSRIだけでも数種類あるため、合う薬が見つかるまではとてつ
もなく苦しい期間だと思います。

 その苦しさを緩和させるために、抗不安薬を飲むというスタイルが
主流になっているように思います。

 そして合う薬がみつからないという人もいます。その人たちの苦しみ
は凄まじいと推測します。