雨宿りで立ち寄ったジュンク堂。
その広い店内をいつもの決まった順路を縫うように進み、いつものジャズコーナーに向かう。
ジャズコーナーの棚の前に立つと、
白と水色の装丁が可愛らしい単行本が目に入った。
僕はそれを手にとり、傍らのベンチに腰掛ける。
ジャズシンガーakikoのエッセイだ。
一度読んでみたかった本だから、心がおどる。
軽く1ページ目から読み始めると、
あまりに心地よくて一気に最後まで読んでしまった。
彼女独特の空気感がぼくに合ったんだろう。
あのハスキーな歌声が文章から溢れ出してくるようで・・・。
" 人生は楽しむためにある。自分を潤すためにある。"
そう語る彼女の可愛さが、
僕の乾いた心を潤してくれたようだ。