前にも書いたように、去年の12月の半ばくらいから通勤時にAmazonプライムで見始めた「美味しんぼ」アニメ版だが、遂にあと1話となってしまった…

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「美味しんぼ」
https://ameblo.jp/revenge2020/entry-12335801295.html

まあ、毎日5~6話見ていたので、年末年始は見なかったとはいえ、約120話ある動画も1ヶ月で見終わるのも当然なのだが、ほぼ日課だっただけに、かなり寂しい。
そして、何より「美味しんぼロス」がかなり心配である…

前のブログでも書いたが、ホントにこの漫画(アニメ)はオモシロい!
飲食物に右往左往する登場人物達が可笑しくもあり、その潔さがカッコ良くもあり、「飲食」に対する真摯な姿勢というモノを改めて考えさせられる素晴らしい教本でもある。

と持ち上げる一方なのだが、その一方で「飲食以外の部分」でのオカシイというか、設定が甘いというか、幼稚というか、疑問というか、かなりトホホな部分もあるのも事実。
近い例を挙げると「名探偵コナン」に近いような感じである。

ま、そんなところも魅力のうちなのだが、今回は、その辺について今更ながら突っ込んでみたい(笑)

 



「食事の途中で席を立つ」

この作品の登場人物たちは、とにかく食事の途中で席を立つ事がやたらと多い。
自分が招いていようが、人から招かれていようが、アイデアが閃いたり、相手が気に食わなかったり、急用が出来たりと、注文したメニューが出てなかろうが、コース料理の途中だろうが、食べかけだろうが、突如として席を立ってその場から去ってしまうのである。
時には「会計大丈夫なの?」と要らぬ心配までしてしまうようなシチュエーションもある(笑)
一応、食事のマナーを教えるエピソードもあったりする中で、この暴挙は如何なモノか?と思ってしまう。
特に主人公の山岡士郎が多いのだが、「礼儀(がなってない)」という観点からすると、親父で敵役の海原雄山の方がかなりヒドい。
ホント、食べ物の味をどうこう言う前にマナーを学べと言いたくなってしまうのである(笑)


「建物に関する設定がかなり雑」

主人公が勤める東西新聞の本社屋はじめ、建物の設定、描写がかなり雑で幼稚である。
東西新聞は、屋上に色気も何もない文字だけの看板を出しているし、入口は、大きな両開きの木の扉でいつも開けっぱなしだし(普通は自動ドアだし、風除室もある)

山岡士郎の住むオンボロビルもかなり雑。
エレベータが運転途中で止まり掛けたり(毎月の法定点検が義務付けられている)、屋上にプレハブで山岡の家(部屋)が建っていたり、更にその中が完璧な厨房状態になっていたり。
「屋上に住んでる」という設定はイイとしてもあまりに雑な描写である(笑)

街並みの画もかなり雑で、なんか子供が描く街の絵といった風情。

出てくる建物それぞれもホント子供が描いたような雑さ。

とまあ、細々言い出すとキリがないのだが、とにかくとても青年誌に載っていたとは思えない雑さなのだ(笑)


「岡星にいつも客がいない、士郎に都合よく使われる、」

山岡士郎が懇意にしている割烹「岡星」の描写もかなり雑。
士郎達がいる時は、必ず貸し切り状態。
更には、ちょくちょく営業中と思われる時間帯に実験室代わりに使われている。
これも建物に関連するが、外観よりもかなり大きな建物でしかも戸建。銀座という設定からもかなりの家賃だと想像され、他人事ながら経営が心配になってしまう(笑)


「警察の設定が雑」

コナンほどではないにしても警察の設定がかなり雑。
いくら中松警部と懇意だからとはいえ、犯罪者(結果的には警部の独断で無罪放免)の取り調べに山岡&栗田が同席するなんてあり得ないだろ(笑)
中松警部が最初に登場した屋台の日本そば屋のハナシもかなり雑で、屋台自体の営業許可と、道路上で営業するための道路使用許可が完全に混同しており、警察が営業許可を出すような描写になっているのである(笑)


「山岡の評価が異様に低い」

山岡士郎の八面六臂の活躍ぶりは、ホントに凄まじく、高慢チキなグルメをギャフンと言わせるだけにとどまらず、数々のトラブルも解決し、数々のカップルを誕生させたりしている。
特に日中の国交レベルの問題まで解決する始末。
人脈も凄まじく、料理人、財界人はもとより、なんと、副総理とまで交友関係にある。
東西新聞社にしても、数々の危機を救ってもらっている。
にも関わらず、いつも感謝されるのはその時限り。
いつまで経っても社内では、ただの「グータラ社員」という評価しかされていないのである。
普通ならあの実績に人脈なら役員に出世してても不思議ではない。
ヘッドハンティングしようとした二木会長だけが、唯一見る目があった(笑)


「登場人物の設定が安易すぎる」

なんかこう人物の設定が軽いというか、雑と言うか。
良く言えば分かりやすいのだが、悪く言えば軽過ぎる。
「典型的な」という枕詞が付くような人物ばかりである。

特に「億万長者」とか平気で使ってるし(笑)
まあ、だから故に勧善懲悪の時代劇のように楽しめるという側面もあるのだが…(笑)


「飲食店の設定が安易すぎる」

これから独立して商売やろうとしている人間がいきなり銀座の一等地にかなり大きな店舗を構えていたり、それでもなかなかオープンしなかったり。
店主がやたらと店に住んでいたり。
岡星しかりだが、やたらと店の規模が大きかったり。
とにかく、「飲食」を扱う漫画の割に飲食店の設定がかなり安易で軽過ぎるのである。



とまあ、とりあえずこれくらいにするが(笑)、なんというか、こう、リアリティが全く無いのである。

肝心の飲食の部分は、かなりリアリティがあるのに対してホントにリアリティが無い。
まるで漫画そのものである。
まあ、漫画だから別にイイのだが(笑)、それにしてもお粗末過ぎる。

途中でも書いたのだが、一言で言えば全てが「子供の世界観」なのである。

逆に考えると、良くもまあここまで飲食の部分とギャップが生み出せるなぁといった感じ(笑)


が、しかし、それでもオモシロいんだよなぁ。

感動もするし、涙する時もあるし(って、たぶん俺だけだな…(笑))。

そんな「美味しんぼ」があと1話で終わってしまうのである…

本当に残念でならない。


次から超絶カルトグルメアニメの「ミスター味っ子」でも見ようかなぁ(笑)