宮島・厳島の次鋒「駒ヶ林(標高509m)」へ登ることになった。
数ある登山ルートの中で、ワタクシはこの大元コースが一番好きだ。
他のコースには無い自然美や、
季節を問わず、神の山を存分に堪能することが出来るので、
皆さんも機会があればぜひ訪れて頂きたい。
また、登山道を外れた山中にあり、
あまり人目に触れることのない〝謎の弁財天〟も、今回は立ち寄ってみる事にする。
まずは大元神社で道中の安全を祈願。
厳島神社の周辺で見かける人懐っこい鹿とはまるで別物。
さすが神の島の住民たる威厳を持ち、鋭い眼光でこちらを警戒してくる。
登山道で出くわしたこの親鹿は、道の真ん中で仁王立ちしたまま、一歩も引こうとしない。
眉間にシワを寄せて、今にもこちらに向かって来そうな勢いである。
我々としばらくにらみ合いが続いたが、
呑気な仔鹿が山の斜面へと移動したため、
親鹿もヒヅメを地面にドスドス突き立てながらようやく去って行った。
さて、道も急登となり、
次第に深山幽谷の様相を呈してくると、
現れたのは、目も眩むほどの巨石に抱かれた「大師堂」である。
小さなお堂の脇にある岩の割れ目からは冷風が吹き出すので、
登山者の疲れを癒す「風穴」と言われている。
ところで、
日本三弁財天のうちの一つでもある大願寺・厳島弁財天。
祀られているのは、七福神でもお馴染みの女神「弁財天」であるが、
この弁財天には別名があり、「市杵島姫命」という。
説明すると長くなるので割愛するが、
つまり厳島神社の主祭神である市杵島姫命は、弁財天としても全国で信仰されているのである。
そしてこの大元コースの中腹に、その弁財天(市杵島姫命)の御神体ともとれる場所が存在している。
登山道を外れ、道なき森を進むと、
小さな石造りの橋が有り、
渡ると目の前に現れるのが、おむすび型の巨大な岩。
この巨石を弁財天(市杵島姫命)として祀ってきた形跡が有るのだが、
いつから誰が何の目的で、そして何故ここで祀ってきたのかについては、詳しいことは一切不明だ。
ただ、厳島のルーツに何かしら関わっていると考えても良い場所ではないだろうか。
さて、先を急ごう。
続いて到着したのは、かつて弘法大師が修法を行ったとされる岩窟「岩屋大師」である。
ここは本当にヤバい。
中途半端な気持ちの人や感受性の強い人は、絶対に中に入らない方が良い。
鈍感なワタクシでも10秒も持たなかった…
パワースポットなどという軽々しいものではない、
ここはまさに〝行場〟であった。
しばらくしてようやく尾根筋に出ると、清々しい展望が広がった。
そろそろゴールも近い。
そして出発から1時間40分、駒ヶ林山頂に到着!
観光客で混雑する事もないので、ゆっくりと360°の展望を堪能することが出来た。
先客のハイカーは、自前のホットコーヒーを淹れて至福の時を過ごしていたりする。
やはり、ここは落ち着いて過ごせるワタクシの大好きな癒しの空間なのである。


























