精工舎の角型文字盤の座敷時計、昭和10年代頃に製造された物です。
明治25年創業の精工舎（現セイコー）は国内で現存する最古の時計製造会社です。
同社では長い歴史の中で様々なタイプの柱時計や置時計・腕時計等が製造されました。
こちらの柱時計は「座敷時計」と呼ばれるやや小型の柱時計の一種で、文字盤は昭和初期から戦前頃にかけての箱型タイプの柱時計によく使用されていたセルロイド製の角型（正方形）の物です。
文字盤に合わせたよう直線的なデザインの長短針とも相まって、時刻の視認性も良く、とてもシャープな印象を受けます。
前面扉の左右に入ったスリゲル型柱時計の名品『ライン』と同イメージの凹凸の装飾や白さを十分に残した文字盤、楕円形の振り子室の窓に入ったSEIKOSHAの飾り文字や振り子室内のラベルに至るまで、痛みは少なく非常に良い状態が保たれています。
時打は正時（0分）の時刻の数、このサイズの柱時計にしてはやや低めの「ゴーンゴーン」という余韻のあるよく響く音色で鳴ります。
各部に経年による細かい傷等の僅かな痛みはありますが、目立つような大きな傷や欠け・割れ等は全く無く、前述のように全体の程度としては美品と言っていい状態だと思います。
分解整備済み、振子・巻き鍵も付属します。
精度は季節（気温）やゼンマイの巻き始めと解ける寸前でも変わりますが、きちんと調整すれば平均して±0から2-3分以内／日で稼働しますので、充分日常的に使用する事が出来ます。
サイズ／高さ：約47.3cm 幅：約25cm 奥行：約12cm
（いずれも最大部）
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