ここ数日のニュース番組を賑わしているのが、
「伊達 直人(タイガーマスクの正体)」を名乗る匿名の市民からの
児童養護施設等へのランドセルや学用品の突然の届け物。

いまでは<タイガーマスク現象>などとと呼ばれ、
全国各地の施設に予期せぬ贈り物が、連日届いている。

いまでは送り主の匿名にも様々な面白いバージョンもでてきて、
世にも珍しく明るい話題を振りまいている。

しかし今日などは、このニュースが始まりそうになると、
チャンネルを回してしまう私であった。
なぜならば、このニュースを聞くと、かならず涙が出てきてしまうからだ。

というもの、子供をひとり育てるのは、並大抵の大変さじゃない。
自身の子供を育てるのでさえ、まるで毎日毎日フルマラソンに挑むような
覚悟が必要だ。

だから近年、親に育てられないで、施設に居るであろう子供達のことは
心のどこかでいつも気になっていた。

何か出来ることはないかと、昨年、市議の方に尋ねたら、
松本市のほうに施設があるという返事だった。
そして、そのまま、私は何もしなかった。

本当の親の元にいても、はてしなく無限に愛を求める子供達。
そのような、物も愛も環境も、全てを貪欲に求め、
また一人ひとり個性の違う子供達を、
何人も、その子の人生ごと預かる先生方のご苦労も、案じられた。

・・・しかし私は何もしないまま過ごしてきた。
今は出来ないと思っていた。

だからこうして匿名で、時期にあった贈り物を、思い切ってされた方々の、
勇気と、実行力と、愛を思うと、たまらなくなる。

どんなに考え、迷い、またどうやってお金を工面したのかと想像すると、
その心の美しさに、胸をつかれたようになる。

また、ピカピカのランドセルを受け取った時、子供達が、どんなに喜ぶだろうと思うと、
嬉しくて、これまた涙がこぼれそうになる。

最初に思いついて実行された方の投じた一石は、とてつもなく大きかったですね。
尊敬します。寒いけれど、おかげで心がホカホカしています。


全国の伊達直人さんに、心から「ありがとう!」と叫びたい気持ちでいます。