郷愁の一冊 125
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ここに一冊の本があります。
本と言っても、ご覧のように表紙も無く、ページもバラけて、
とても、本とは呼べないような状態です。
![$郷愁のイラストレーション-郷愁01](https://stat.ameba.jp/user_images/20110826/17/retro-illustration/68/73/j/o0450042111442929362.jpg?caw=800)
この「本」は、私が生まれる前から、
我が家にありました。
それは、全集の中の一冊で、
他に、講談を集めた本や落語を集めた本など数冊ありました。
今残っているのは、
子供向けのお話をおさめた、これ一冊だけです。
挿絵=斉藤晴久 光の星 濱田広介作より
![$郷愁のイラストレーション-光の01](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/49/3e/j/o0380059011444636540.jpg?caw=800)
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赤と青との二つの星は、手桶を胸にかかへたまま、
首をのばして覗きました。
1
![$郷愁のイラストレーション-光の02](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/7b/d8/j/o0350051711444636528.jpg?caw=800)
私は、子供の頃、この本に触れて、
挿絵の醸し出す雰囲気に惹かれました。
挿絵=久富安枝 三日目の椎の実 濱田広介作より
![$郷愁のイラストレーション-三日目04](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/9b/dc/j/o0400028511444638237.jpg?caw=800)
子ツグミは目をまるくして眺めました。
それから、その木の太い幹を、
昨日のようにこつこつと叩いてみました。
すると又、同じ声が幹の中から聞こえました。
「明日おいで」
![$郷愁のイラストレーション-三日目03](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/8f/a8/j/o0390023011444638236.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-三日目02](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/a7/67/j/o0369033311444638234.jpg?caw=800)
この本の絵に、なぜか、懐かしさを感じました。
過ぎ去った、遠い世界を、のぞいたような。
子供が懐かしいなんて、へんですね。
豆の花 秋庭俊彦作より(挿絵、不詳)
![$郷愁のイラストレーション-豆の花](https://stat.ameba.jp/user_images/20110828/15/retro-illustration/c7/f8/j/o0550047011447045929.jpg?caw=800)
挿絵=馬場射地 八太郎の鷲 菊池寛作より
![$郷愁のイラストレーション-鷲01](https://stat.ameba.jp/user_images/20110828/15/retro-illustration/27/5f/j/o0340060511446988666.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-鷲02](https://stat.ameba.jp/user_images/20110828/15/retro-illustration/81/d6/j/o0440031411446988665.jpg?caw=800)
主人公の乗った小舟が滝壺に落ちる直前、
以前助けたことのある鷲に救われる、と言うお話です。
(こう書いてしまうと、身もふたもないですね)
挿絵=村山知義(推定) 狼と子羊 北村壽夫作より
![$郷愁のイラストレーション-郷愁04](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/21/retro-illustration/ab/83/j/o0420029111445445329.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-強集05](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/21/retro-illustration/b1/01/j/o0420027811445445320.jpg?caw=800)
挿絵=田中 良 イワンの馬鹿 トルストイ原作、楠山正雄訳より
![$郷愁のイラストレーション-イワン01](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/09/fb/j/o0500052011444636529.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-イワン02](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/02/b0/j/o0320035111444636526.jpg?caw=800)
油断していた小悪魔は、真っ逆さまに落ちて、
倒れた木の下になりました。
「どうぞ命だけはお助けください。
その代わりいいことを教えてあげます」
![$郷愁のイラストレーション-イワン03](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/f2/8b/j/o0500032611444636530.jpg?caw=800)
この本との出会いが、のちに、
懐かしさを覚える本に興味を持つようになった、
原点だと、
思います。
*ブログをアップした後で、挿絵の作者名が判明したものがあり追加修正いたしました。
猫の手さんご協力ありがとうございました。
*「不思議の国ニッポン」のおーさん、読者登録ありがとうございました。
![$郷愁のイラストレーション-No](https://stat.ameba.jp/user_images/20120105/15/retro-illustration/d3/d4/j/o0160005911717233254.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-閲覧](https://stat.ameba.jp/user_images/20120105/15/retro-illustration/cd/c6/j/o0123005211717216069.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-前号](https://stat.ameba.jp/user_images/20120105/15/retro-illustration/be/c2/j/o0102005211717216072.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-次号](https://stat.ameba.jp/user_images/20120105/15/retro-illustration/8b/82/j/o0101005211717216070.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-最新](https://stat.ameba.jp/user_images/20120105/15/retro-illustration/d3/93/j/o0124005211717216073.jpg?caw=800)
ここに一冊の本があります。
本と言っても、ご覧のように表紙も無く、ページもバラけて、
とても、本とは呼べないような状態です。
![$郷愁のイラストレーション-郷愁01](https://stat.ameba.jp/user_images/20110826/17/retro-illustration/68/73/j/o0450042111442929362.jpg?caw=800)
この「本」は、私が生まれる前から、
我が家にありました。
それは、全集の中の一冊で、
他に、講談を集めた本や落語を集めた本など数冊ありました。
今残っているのは、
子供向けのお話をおさめた、これ一冊だけです。
挿絵=斉藤晴久 光の星 濱田広介作より
![$郷愁のイラストレーション-光の01](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/49/3e/j/o0380059011444636540.jpg?caw=800)
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赤と青との二つの星は、手桶を胸にかかへたまま、
首をのばして覗きました。
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![$郷愁のイラストレーション-光の02](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/7b/d8/j/o0350051711444636528.jpg?caw=800)
私は、子供の頃、この本に触れて、
挿絵の醸し出す雰囲気に惹かれました。
挿絵=久富安枝 三日目の椎の実 濱田広介作より
![$郷愁のイラストレーション-三日目04](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/9b/dc/j/o0400028511444638237.jpg?caw=800)
子ツグミは目をまるくして眺めました。
それから、その木の太い幹を、
昨日のようにこつこつと叩いてみました。
すると又、同じ声が幹の中から聞こえました。
「明日おいで」
![$郷愁のイラストレーション-三日目03](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/8f/a8/j/o0390023011444638236.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-三日目02](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/a7/67/j/o0369033311444638234.jpg?caw=800)
この本の絵に、なぜか、懐かしさを感じました。
過ぎ去った、遠い世界を、のぞいたような。
子供が懐かしいなんて、へんですね。
豆の花 秋庭俊彦作より(挿絵、不詳)
![$郷愁のイラストレーション-豆の花](https://stat.ameba.jp/user_images/20110828/15/retro-illustration/c7/f8/j/o0550047011447045929.jpg?caw=800)
挿絵=馬場射地 八太郎の鷲 菊池寛作より
![$郷愁のイラストレーション-鷲01](https://stat.ameba.jp/user_images/20110828/15/retro-illustration/27/5f/j/o0340060511446988666.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-鷲02](https://stat.ameba.jp/user_images/20110828/15/retro-illustration/81/d6/j/o0440031411446988665.jpg?caw=800)
主人公の乗った小舟が滝壺に落ちる直前、
以前助けたことのある鷲に救われる、と言うお話です。
(こう書いてしまうと、身もふたもないですね)
挿絵=村山知義(推定) 狼と子羊 北村壽夫作より
![$郷愁のイラストレーション-郷愁04](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/21/retro-illustration/ab/83/j/o0420029111445445329.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-強集05](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/21/retro-illustration/b1/01/j/o0420027811445445320.jpg?caw=800)
挿絵=田中 良 イワンの馬鹿 トルストイ原作、楠山正雄訳より
![$郷愁のイラストレーション-イワン01](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/09/fb/j/o0500052011444636529.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-イワン02](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/02/b0/j/o0320035111444636526.jpg?caw=800)
油断していた小悪魔は、真っ逆さまに落ちて、
倒れた木の下になりました。
「どうぞ命だけはお助けください。
その代わりいいことを教えてあげます」
![$郷愁のイラストレーション-イワン03](https://stat.ameba.jp/user_images/20110827/13/retro-illustration/f2/8b/j/o0500032611444636530.jpg?caw=800)
この本との出会いが、のちに、
懐かしさを覚える本に興味を持つようになった、
原点だと、
思います。
*ブログをアップした後で、挿絵の作者名が判明したものがあり追加修正いたしました。
猫の手さんご協力ありがとうございました。
*「不思議の国ニッポン」のおーさん、読者登録ありがとうございました。
![$郷愁のイラストレーション-No](https://stat.ameba.jp/user_images/20120105/15/retro-illustration/d3/d4/j/o0160005911717233254.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-閲覧](https://stat.ameba.jp/user_images/20120105/15/retro-illustration/cd/c6/j/o0123005211717216069.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-前号](https://stat.ameba.jp/user_images/20120105/15/retro-illustration/be/c2/j/o0102005211717216072.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-次号](https://stat.ameba.jp/user_images/20120105/15/retro-illustration/8b/82/j/o0101005211717216070.jpg?caw=800)
![$郷愁のイラストレーション-最新](https://stat.ameba.jp/user_images/20120105/15/retro-illustration/d3/93/j/o0124005211717216073.jpg?caw=800)